ヘッセの詩を思い出した夜。
先日、
新人賞をとったSさんのお祝い会でのこと。
たいしてお酒を飲んだわけではないのに
突然ガクッと落ちてしまいました。
意識が数秒とんで
ふと我に返ったのですが、
気付くとなんだかズボンがぐっしょり濡れている。
失禁したらしいのです。
らしい、というか失禁した。
大人になって初めての経験です。
いや、これで大人になれた、ということか。
なぜだか知らないけれど、
そのときヘッセの詩を思い出したのを
うっすらと覚えています。
私は疲れ、ほこりにまみれて歩く。
私の後ろには、
青春がためらいがちに立ちどまり、美しい頭をかしげ、
これから先はもう私といっしょに行こうとしない。