リレーコラムについて

コピーライター

平山浩司

またまた昔話で恐縮だが、20代まだまだ若手と呼ばれていた頃の話。同世代のコピーライターを集め、ベテランコピーライターの話を聞く会というのがあった。その後折に触れて可愛がっていただいた故・秋葉さんの回は一味違った。他の人のコピーライターの、いわゆる名作数点について、それがいかに素敵で、自分が目標としているかを熱っぽく語ってくれたのだ。真木さんのが多かったかな。全日空。今現在、コピーについて、こんな気持ちが存在するのかな? と考えさせられてしまう。で、もうひとつ。印象深かったのが、「雑誌のライターには負けちゃならない」(その前に「小説家には負けても」という前置きがあったのだが)の一言。なんて雑で隙の多い発言。ご本人も承知の上でしょう。でも、それが良かった。コピーライターとしての最終ラインというか、レゾンデートルというか、意地というか。今なら「プライド」と言うんだろうけど僕はこの言葉を好きではないので。平山は、なに言ってるんだって言われそうですね。つまり、コピーライターというのは、そういうことを思ってもいいカッコイイ仕事なんだ。そして、そういうことを思ってなきゃいけない厚みのある仕事なんだ、ということ。一人の若いコピーライターが必要としていた言葉だった、ということです。

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