鉄路の旅
昨年のJR東日本の青森キャンペーンが好きだ。
これは12月の東北新幹線青森延長をフックにしたキャンペーンだが、
単なる開業告知ではなく、ストーリーになっているところが秀逸だった。
それに単なる東京目線ではなく、
青森に根ざしているところがすごくよかった。
もうすぐ3月にE5系「はやぶさ」がデビューすると、
東京―青森間が3時間10分で結ばれる。
この「はやぶさ」のグランクラスというファーストクラスに乗って、
青森に行ってみたい。
11年前のこのコラムにも書いたが、私は鉄道好きである。
学生のころは鉄研に所属していたくらいだが、
最近はすっかり鉄分が足りなくなっている。
まだ春が来る前の青森に行ってみたい。
まだ学生だったころ、青森駅は青函連絡船の発着所で、
その待合室で寝泊まりしたことを思い出す。
真冬でも暖かくて、ありがたかった。
いちばん最近青森に行ったのはもう10年前の2月で、
夜行寝台特急「はくつる」で青森に行き、廃線直前の下北交通を訪問し、
翌日これもなくなる直前の特急「白鳥」に全線13時間乗って、大阪に行った。
この年の東北の冬は、今年のような豪雪だった。
JR東日本の青森キャンペーンを作っている高崎卓馬君の年賀状に
「五能線に完全にはまりました。(新幹線も、ですけど)」
と書いてあった。
すごくうれしかった。
五能線は青森県五所川原から秋田県能代を結ぶ大ローカル線で、
日本海沿いにうねうねと走る。
深浦のあたりは絶景で、日本のローカル線では横綱クラスの路線である。
また五所川原からは津軽鉄道という小さな私鉄が津軽中里まで延びていて、
冬季は日本で唯一のストーブ列車が走っている。
これは客車にダルマストーブがついている列車で、
昭和にタイムスリップしたような感じだ。
みなさん、高崎君のように、青森に行きましょう。
さて、ここで青森まで行けない方に、
関東エリアのお奨め路線をご紹介しよう。
春に行くなら、千葉の小湊鉄道。
内房線の五井から上総中野までの小さな鉄道だが、
桜の木が駅々にあって、満開の季節は見事だ。
それぞれの駅舎も古い木造で、味わいがある。
終点の上総中野からは外房線大原まで、いすみ鉄道が延びている。
この鉄道も桜と菜の花が沿線を彩る。
他には、茨城県のひたちなか海浜鉄道、栃木県のわたらせ渓谷鉄道、など。
これらの鉄道は最近TVCMに登場することも多いので、
みなさんもテレビの画面で見たことがあるはずだ。
鉄道ブームのせいか、最近はTVCMに鉄道が使われることも多いが、
気になるのはソフトバンクのCMで、
土佐くろしお鉄道や福井鉄道といったマニアックな路線(?)が登場していたりする。
もしや佐々木宏さんとか澤本嘉光君とかが鉄道好き?
あー、旅に出たくなった。