リレーコラムについて

産みの苦しみ。喜び。

津田大介

原田睦子さんから、ついに吉報が届きました。
3300グラムの、立派な男の子だそうです。
旦那さまである宮本くんは、生まれたての我が子を前に、
「どの子よりもかわいい」と。
画像も見せていただきましたが、たしかにカワイイ。
宮本くん、睦子さん、本当におめでとうございます。

それにしても。2日間もの陣痛を越えての出産だったそうです。
女性は、強い。睦子さんバンザイ。
そんな神秘的な出産と同じレベルにするのは何ですが、
こっちは、企画を産む苦しみだけで、ヒーヒーです。

自分が若かった頃。
尊敬してやまないプランナー大先輩方に
「どうやって企画してるんですか?」
と、実に漠とした、頭の悪い質問ばかりしていました。
そんな中、いつもきちんと答えてくださるK野さんの話が、
自分のプランナー人生に大きく影響しました。

「アイデアは、つらつら考える。でも、何度も考え直す。
コンテは、企画出し打ち合わせの直前までゼッタイ書かない。」

その頃の自分は、

「アイデアは、時間のある時だけ、集中して考える。
コンテは、時間のある時に、忘れないうちに描く。」

と、真逆のやり方だったので、「なるほど、そうすればいいのかぁ。ココが企画の差になるんだなぁ〜」と、すっかり心酔したのです。
(ホントは、もっと違う理由で、企画の差が生まれていたんでしょうが(笑))

それ以来、ずーっと、ずぅーーーっと、考えて。
打ち合わせの朝まで考えて(←コレが、徹夜人間誕生の秘密かも(笑))
打ち合わせ直前に、コンテを描くことが多くなりました。

「ずっとアイデアを考えてばかりでカタチにしないと、不安では?」
そう思われた方、多いと思います。実は、その通りです(笑)
不安です。
出口の見えない、真っ暗なトンネルを歩く心境です。
でも、だからこそ、明るい出口で良いコンテが書けるよう、
必要以上に考えるのかもしれませんし、
たいしたことないアイデアは忘れられるのかもしれません。

「そんな直前じゃ、コンテ自体を描く時間が足りないでしょ?」
それも言えてます。
しかし、時間が足りないからこそ、ムダな線やコマを描かなくなる。
異常に集中してる(ある意味、必死)ので、思わぬヒラメキが出たりもする。
電車や、会社付近を歩いていても、ハッ!となり描き加えることも。
打ち合わせギリギリに駆け込むことが多くなるのだけが、難ですけどね。

今後もし、津田との打ち合わせで大遅刻しそうな後輩の皆さんがいたら、
ウソでも
「企画(コピー)が思いついちゃって、描いてたら時間が」
と言ってみてください。許します。
「企画(コピー)が風で飛ばされちゃって、拾ってるうちに時間が」
これもギリセーフとします(笑)

いい企画、産み出したいものですね。

一週間、おつきあいいただきありがとうございました。
来週は、電通3CRコピーライターの忽那(こつな)くんにバトンを渡します。
僕の好きなタイプは「飄々として、自分のペースを持っている」人が多いのですが、
忽那くんもその一人。
コピーテクニックがあって、ハートもある。そして、オモロイ。
オレンジ色のよく似合う男です。
クールなようでいて、ハートもオレンジ色に燃えて(萌えて?)ます!?

忽那くん、よろしくです!

NO
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