コピーライターは、頑張る系?

「ストレス」というひと言で片づけてしまいますが、実はストレスには二種類あります。
一つは、「頑張る系」のストレス。他方は、「我慢する系」のストレスです。

頑張る系のストレスとは、どんなものかというと、たとえば職場で、一定の期限内にノルマをこなさないといけないという状況がこれに当たるでしょう。
他方、我慢する系のストレスでは、他のことを考えたりしながら、ひたすら耐えるというような状況で、回避的な対処を取らざるを得ません。

「ストレスには二種類ある」と言われるまで、私は、「頑張る系」も「我慢する系」も、どちらもがんばっているのだと思っていました。
むかし勤めていた広告代理店で、短期間に大量の仕事を片づけなければいけないとき、このときは「とにかく、がんばろう!」と、思いました。
そして、どうにもやりたくない仕事の担当になって、本当に嫌々だけれど、嵐が過ぎ去るのを待つような気持ちで我慢して仕事をしているときも、「なんとか、がんばろう!」と思っていました。

同じ「がんばる」という言葉を使っていましたが、このストレスは、違うものなんですね。

「頑張る系」は心臓血管などの身体にストレスを与えるもので、「我慢する系」は、心理面にストレスを与えます。
うつ病に繋がっていきやすいのはどっち?　といえば、「我慢する系」のストレスですね。

広告業界の人々を見渡してみると、
「あれだけ好き放題やっていたら、ストレスなんか全然ないね」
と思うような人が、「胃潰瘍だ」「十二指腸だ」と、案外脆弱だったりするのは、実は、「頑張る系」のストレスにやられているのです。
「頑張る系」には、なんとかがんばって、やり終わったあと、「達成感」というご褒美がついてきます。
この達成感の目くらましで、ついついがんばりすぎて、取り返しのつかないところまで行ってしまう。
私が知っている人にも、このタイプの人が多いような気がします。

「頑張る系」のストレスにも、要注意です。