平均的27歳女子より、行くモノ
和田佳菜子
おつかれさまです。
二度目の、和田佳菜子です。
昨日はともかくとして、
本日改めてこのコラムを開いてくださった奇特な方、
ほんとうにありがとうございます。すみません。
では、さっそく。きょうはこんなテーマです。
◆ 平均的27歳女子より、行くモノ ◆
麒麟を始めとした芸人の漫才ライブによく行きます。
そもそも、大学4年のときに麒麟(とくに川島さん)にはまりまして、
新宿ルミネやら単独ライブやら、行脚していました。
一人で高速バスを使って大阪まで遠征したこともあります。
「おっかけ」と呼べるほどではないですが、好きでした。
名古屋に来てからは劇場がなくてなかなか行けないのですが…。
で、あくまで、コントではなくて、漫才が好きなのです。
色々な小道具やら音楽やらSEやらを使わずして、マイク一本で人を笑わせる。
それって本当にすごい芸当だと思うのです。
そしてその芸当の日本一を決めるあのイベント。
そう、M-1グランプリです。
ただ、私はこれの「決勝」よりも「敗者復活戦」が実は好きで。
ええ、12月の寒空の下、大井競馬場で行われていたアレです。
何か決勝の合間に大勢がテレビ画面にむかって手を振ってくるアレです。
3回ほど足を運んだことがあるのですが、
正午から17時くらいまで、とにかく50組の漫才を見つづける。
これって、他ではまず、経験できないことです。
しかも、1組1組が、たぶん、1年で1番本気の漫才を見せてくれる。
新宿ルミネにも何度も行きましたが、
どうしても芸人さんたちが1日3回とかある公演を
「こなしている」という感が否めない。
スムーズで巧いんですけどね…ビジネス漫才というのでしょうか…。
やはり、コントと違って我が身ひとつで笑わせる種目だからこそ、
その我が身に宿る「本気度」の違いで、ぜんぜん面白さが違うんです。
漫才も、芸人ごとに大体イチオシのネタが決まってるので、
「あ〜、これ、見たことあるやつだ。」というのは
よくあることなんですが、それでも、そのときそのとき、やっぱり少し違う。
ただ、チュートリアルが、優勝した年に、
最終決戦で「チリンチリン」のネタを持ってきたと分かった瞬間に
「あ、これ絶対優勝だ。」と思わせるネタ自体の強さももちろんありますよね。
ネタ自体の強さと、当日の演者としての本気度。
これらをベストで出してくるはずなのが、M-1というイベントで、
しかも「敗者復活戦」という崖っぷちの会場だったのです。
あ〜、惜しいものがなくなってしまいました。
「敗者復活戦」だけやってくれないかなぁ…。
去年でM-1が終わってしまったのは悲しいですが、
最後の年はもう、審査が難しくなってたってのは、納得です。
「マイク1本・4分間」という条件の中でも
ネタの枠組が多様化してて「あれ、それも漫才なの?」って感じでしたよね。
半分コントなものだったり、実は会話に見せかけた大喜利になってたり。
ところで、芸人は、「ネタ作り」の才能と、「パフォーマンス」の才能、
どっちも必要なんですよね。大変・・・。
「ネタ作り」だけが上手な放送作家っぽい芸人さん、
「パフォーマンス」だけが上手な体当たり系芸人さん、
みんな、人を笑わすために色々悩んでるんだろうなぁと思います。
コピーライターは、自分が演者じゃないだけ気楽だなぁなんて。
…いや、すみません、全然気楽じゃないです。
芸人の苦労に思いを馳せる前に、
自分のことを心配したほうがいい若輩コピーライターのコラムは
あと3回つづきます。
引き続き、よろしくお願いいたします。恐縮です。
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