リレーコラムについて

ちゃんとするとは、3である。

村中元

今月、35歳になりました。

もう立派なおっさんですが、
健康診断で引っかかったことは、
これまで一度もありません。
大きな怪我や病気をしたこともありません。
視力は、両目とも裸眼で2.0が見えます。
焼き肉はカルビやロースばかり食べますが、
翌日に胃がもたれることはありません。
ひたすら親に感謝です。

35歳になったせいで
大きくなった悩みがあります。

生まれてこのかた、
一度もちゃんとしたことがない、
ということです。

年も年だし、
そろそろちゃんとせなあかんなあ
とは思うのですが、
なかなかそうはいきません。

定期券の買いかたを知らないし、
銀行なんかの書類は必ず3回戻されるし、
積読している本100冊くらいあるし、
なのに毎週3冊くらい買ってしまうし、
同じ本が2冊あったりするのはざらだし、
見た目シュッとしてないし、
三角食べができないし、
社交辞令は真に受けるし、
なにより貯金がない。

書いてて若干、
鬱っぽくなってきましたが続けます。

ここまで書いてふと思いました。
「ちゃんとする」って、要は、
バランス感覚があるってことかもしれません。

三角食べは、言うまでもなくバランスの問題です。
お金についても金銭感覚というくらいですから、
おそらくそうでしょう。
見た目シュッとしてないのも、
服装や髭や髪のちょっとしたバランスの問題。
社交辞令のくだりは微妙ですが、
まあこの際そういうことにしときましょう。

つまり、こうです。

「ちゃんとするとは、バランス感覚である」。

やや、「ちゃんとする」に近づいた気がします。

こうなると次に考えるべきことは、
バランス感覚とは何か、です。
これに関してぼくは、
ひとつの確かな法則を持っています。
「3の法則」というものです。

三角食べは、言うまでもありません。
収入の3分の1が家賃。
これ、バランスがいいらしい。
服装についても、おしゃれさんは、
3色以上使うなと言います。
24時間を3分割して「寝る、働く、その他」、
とすると、なんかようわからへんけど、
ちゃんとしているように見えます。
社交辞令については、
たとえば3割真に受けるくらいなら、
きっと、ええあんばいやと思うのです。

どうでしょう。
すべてを「3」で考えると、
なんか、こう、いい感じになると思いませんか。

重要なのは「3」です。

つまり、こうです。

「ちゃんとするとは、3である」。

もういよいよ難解になりすぎたので、
今日はこの辺で。

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