ボラ話② はじめてのボランティア
はじめてのボランティアは、仙台空港近くの岩沼市で行なった。
朝、ボランティアセンターで数人のチームに分けられ、それぞれの活動場所
に向かう。さあ、力仕事でも何でも来い!なんて気持ちはまったくなく、
まるで、はじめてのおつかい状態。何をするのかな?ボクにできるかな?
なにせ長年にわたる飲酒、喫煙、運動不足の、この身体ですから。
活動内容は、被災されたお宅の庭のガレキ処理。海岸から2kmほど
離れていたが、1階は壊され、庭には、建材、畳、ブロック、瓦、ガラス、藁、
お茶碗など、いろいろなものが流されてきていた。それらをネコ(一輪車)に乗せ、
庭の端にガレキの山を築いていく。だが、どれもこれも重い。
水分をたっぷり含んだ畳は2~3人がかり。ブロックも藁も大量にある。
ネコはすぐ一杯になり、何往復もしなければならない。ネコは腰にくる。
ゴールデンウィーク終盤のその日は、快晴。とにかく、暑い。
すぐに大粒の汗、汗、汗。ハァハァ、ゼェゼェ、と息があがり、腰が痛くなり、
目が霞み、倒れる寸前。ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、と思っていたら、
近くにいた女性ボランティアさんから「無理しないでくださいね」と声をかけられ、
ちょっと気がラクに。休み休みやったら、終了時間まで何とか持った。
その女性は、息も切らさずネコを押していたのに。ナサケナイ…。
ボランティア、やっぱり、無理かな。
でも、困っている人がいる。何とかしたい。やっぱり、行かなきゃ。
続けていれば慣れるもので、今では、重たいガレキも10kg近い土のうも
軽々と運び、スコップが見えないほどの速さで側溝の泥を出し、
バールで素早く床板をはがし、床下の泥をあっという間に片づけている。
ウソです。すいません。あいかわらずハァハァ言いながらやっています。
ただ、ゴールデンウィーク以降、ほぼ毎日続けている筋トレのおかげで、
ひどい筋肉痛にはならなくなった。
最初の頃は、ふだん使わない筋肉が悲鳴をあげていたけど。
つまりは、全身筋肉痛だったけど。
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