リレーコラムについて

32、3歳からのTCCへの道 ティザー篇

細田佳宏

はじめまして。秦さんからコラムを引き継ぎました。タイガータイガークリエイティブでCMプランナーをしています。細田佳宏です。

宣伝会議賞の山で週末軽く遭難していたため、書き始めるのが遅くなりました。あの量はヤバいですね。進んでも進んでも先が見えない。もうコピーの八甲田山。私の中の東宝スタジオで北大路欣也さんが「天は…天は我々を見放したァァァ」って叫んでました。白い犬の姿で。いやちゃんと観たことはないんですけど。

こんな時期に私に突っ張り棒を渡してくれた秦さんは私が電通関西にいた頃、若手向けラジオCM実習の講師をした時のメンバーでした。その頃からこいつあヤバい女子がいるとスカウターにビシビシきてました。秦さんありがとう。訂正。突っ張り棒ではなくバトンでした。

なんで私にこのリレーコラムが回ってきたかと言うと、関西電気保安協会さんの新聞広告「世界初、関西人にだけメロディが聴こえる広告。関西電気保~安協会」というコピーというか企業名に「~」を入れただけでは?という日々真剣にコピーとがっぷり四つで組み合っている全国のコピーライターにキーボードを投げつけられそうな福里さん曰くの省エネ原稿で今年の新人賞を頂いたからです。見苦しく言い訳をしておくと代表コピーというのはこれですが一応同時に「関西電気保安グルーヴ」というムービーもエントリーしてまして、まあこれも企業名リピートしとるだけやんけ、保安協会さんがえらいんやろ、アンタは別にえらないやろ、と萬田はんに詰められば私の中のスーパーファクトリーで市川猿之助さんが「まことに…あい…すみませんでしたぁ……」と言うしかないんですけど本人比で頑張ったので許して欲しい。

水増しのし過ぎで本題に入るまでが宝塚インター並に渋滞していますがコラムのタイトルを「32、3歳からのTCCへの道」とつけてみました。だって私がTCCを知ったのがたぶんそれくらいだったからです。そしてそのきっかけもたぶんこのリレーコラムでした。たぶん今から15年ぐらい前。たぶんが多いですが私の脳のメモリは16MBぐらいしか搭載してないのでMSXかなぐらいの温かい目で見守って欲しい。そんなわけで当時広告とは1ミリも関係ない会社の端っこのデスクでこのコラムを読みながら「へえこういう団体があるんだ」と「あんたもナナっていうんだ」くらいの気分で感心しながら、おれもこんなゆかいなコラムを書くようなコピーライターになれたりするのかなあなどと夢女子気分の自分がいました。なったよ!15年前ぐらいのおれ!「〜」ぐらいしか書けないけど!あとそんなセリフはNANAにはないよ!

本題に戻ります。すいません。そもそも、このTCCコラムを読んでいるのはどんな方々なのでしょうか。コピーライター志望の方とか多いのでしょうか。宣伝会議で講師なんかしていると別の仕事をしながらもコピーライターになりたいけどどうしたらいいかわかりません、みたいな方と出会います。私も同意見なのでなんか盛り上がる話がしたいのですがいかんせん私の挙動不審な受け答えのせいで話出しからスッと受講生の目から光が失われていくのがわかります。私の話に再現性があるわけでもないし、この先もどうなるかわからないし、おっさんの自分語りなんてこんまりさんがノールックでゴミ箱に放り込むぐらいときめかないと思いますけど、そんな方々にこんなポンコツなおっさんがたとえ事故だとしてもTCCを貰えるのだからおれだって(私だって)根気よくガチャを回し続ければそのうちSRを引けるに違いないという希望なのか安心なのか油断なのかともかくちょうどいい踏み台を見つけたみたいな気持ちなって年末の大掃除を迎えてもらえたらよいなあと思って明日からおっさんのポンコツな道のり書いてみたいと思います。

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