生きるか、書くか。
フリーランスで頑張っている人に捧げたい、そして共有したい言葉です。
まずは仲畑さんの「誰も何もしてくれないぞ」です。
この言葉を座右の銘として紹介すると「その考え方は寂しすぎないか?」と
よく言われます。そうかもな…と思いますが、
これは仲畑広告制作所を卒業する時に、甘ったれた性格である私に向けて
色紙に書いて贈ってくださった言葉なので、これでいいのです。
この言葉がなければ、フリーに成り立ての頃、誰一人味方のいない場所へ
こさえたコピーを抱えて出かけて行くことなど出来なかったでしょう。
ただ、甘ったれてはいるけれど、甘え上手では決してない私が
「誰も何もしてくれない、誰も何もしてくれない…」と呪文のように
呟いてきたせいで、かなり孤高な人になってしまった感は否めません。
次は糸井さんの「バントでも塁に出る」です。
(対談か何かで見つけてメモも取ってないのに、ずっと覚えてる言葉です)
いつもホームラン級のコピーを書けるわけじゃないし、風邪を引いても
歯が痛くても、失恋直後でも「出来ませんでした」じゃ済まされないから
そんな時はバッドを短く持ってバントの構えに切り替えます。
もっと実践で役立つように説明が出来たらいいのだけど、
そんなロジカルシンキングな頭があればコピーライター教室で講師をしてます、私。
でも、この感覚がわかるとフリーでやっていけると思います。
最後は電通関西支社 TOKYO ROOMでお世話になった宇和川さん(ご無沙汰
しっぱなしで申し訳ありません)の「山もっちゃんのコピーは金になる」です。
最初に聞いた時は、関西の人ってすぐお金に例えるんだからぁ…
くらいにしか思わなかったのですが(すみません;)じわじわと沁み入ってきて
いつしか自信にへと繋がっていきました。(リーマンショック以降に)
それと宇和川さんが「山もっちゃんは右手では書けるんだから、左手がもっと
上手くなるといいのだがな〜右手と左手の差が激しすぎるんだよ」と
アドバイスをくださり、これには、なるほど!!と膝を打つものがありました。
右手でグイグイと書くコピーが求められなくなって、つまらなそうな顔してた私に
行くべき道を照らしてくれました。
野原や空き地を駆け回っていた自然児な私が
クリエイティブ畑を、なんとか転びながらでも駆け回ってこれたのは、
偉大な先輩方の存在と、心にガツン!と響いた言葉のおかげです。
フリーになって、一人になって、あんな時、こんな時、
どれだけ助けられたかわかりません。
本当にありがとうございました。
そして、私も先輩と呼ばれる年齢になったのに
いつまでも、こんなでごめんなさい。
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