街で梨を売る人
才女永松さんからバトンを受け取った宮井政明です。
永松さんとは、こども広告教室で出会いました。
お母さんであり、クリエイターであり、
2足のわらじ、ホント素晴らしいです。
人生もコピーも見習わなくては。
これからもよろしくお願いしますね!
それでは、上京して早2年の
私の東京話を始めたいと思います。
休日、新橋のアド・ミュージアムからの帰りに
銀座の裏通りを歩いていると
大きな段ボールを抱えた
物売りの女の子に出会いました。
ジーンズによれたTシャツを着て、
道行くオシャレな人たちに
梨を売ろうとしているのです。
しかし、ことごとく無視され、弾かれ、
ピンボールのように道を行き来するばかり。
この調子だと私の所にも売りに来るなと思い、
滅多に入らない衣料品のセレクトショップへ
避難しました。
買う気もないのにシャツを手に取っていると
女の子のことが頭から離れず、
「おそらく私と同様、地方から出てきたのだろう。
オシャレをしたい年頃だけど苦学生のため、
冴えない服装で懸命に梨を売っているに違いない・・・」
と様々な想いが巡り、
「あの娘から梨を買わねば!」
と気持ちが一変。
急いで店を出て女の子を探し、梨を買ったのですが、
意外と商魂たくましく、こちらが希望する個数よりも
さらに多く買うように迫ってきたのには驚きました。
けれども、そんな虚を突く行動にさえ、
「大都会でしたたかに頑張っているのだな」
と微笑ましく思ったものでした。最初は。
それからは、街で段ボールに果物を入れて
売っている人を見かけると
積極的に購入するようにしているのですが、
100%の確率でアップセルを仕掛けてきます。
先日などは梨を購入した後、
「いまおすすめの梅干もあるんですけど、どうですか?」
とクロスセルに転じてきました。
「梨を買おうとする人間が同時に梅干も欲しい時って
どんな時やねん!あまりにも売りたい物が
一方的過ぎるやろ!」
とちょっと笑ってしまいました・・・。
とにかく、これからも段ボールフルーツバイヤーから
果物を買い続け、束の間のトークを楽しみたいと思います。
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