こんにちは
こんにちは。
日下君よりバトンを受け取りました電通関西の直川隆久と申します。
あの熱量のコラムの後には何を書いてもぬるい印象になりそうなので、いっそ思い切りぬるくしてみようかと思ったり。
二週間ほど前、私が所属してます劇団の役者・緑ファンタさんが開く一夜の「朗読会」に、原稿を寄せる機会がありました。こじんまりとしたバーの中で、数人のお客を前に、ひそひそと読まれるための言葉。何を書いてもよく、書く側としてはぬるま湯的な快感に満ちていて、調子に乗っていくつか書いてしまったのです。
そこで発表した「詩」を今週は、ここに置かせていただこうかと思っていまして。なんとまあ厚かましい…半分自殺行為ですね。でも、せっかく書いたものが一晩限りで人目に触れなくなるのもちょっと惜しいという貧乏症が押さえきれません。
一週間、お付き合いいただければ幸いです。
それでは、一つ目。
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わたしの名前を
書いてほしいのです。
そこに、
ほかならぬ、
あなたの字で。
わたしの名前、おぼえてくれていますか?
心までこめてほしい、なんて
そんなわがままはよしましょう。
ただ、証がほしいのです。
今、あなたとともに、
すごした時間の。
喜びも、悔しさも、
あえて忘れずに。
それは、わがままでしょうか。
女の、エゴでしょうか。
そこにならんだ数字はただの数字にすぎないけれど
それでもそれは、あなたとすごした時間の
長さと深さの証ともいえる。
わたしの名前を
書いてほしいのです。
そこに、
ほかならぬ
あなたの字で。
以上、
抒情詩「領収書をもらう」
でした。