コピーvsジブン ~とにかくGFコピーを書きたいぞ篇~
和田佳菜子
電通中部にいると、ほぼ必然的に
CCN(コピーライターズクラブ名古屋)の審査会を
お手伝いすることになるのですが、
山のような作品たちと直接目を合わさざるを得ないため、
何かこう色々な嫉妬や悔しさに飲みこまれ、
真綿で首を絞められるような感覚に陥ります。
それが本当にイヤだから、毎年毎年、
次こそ絶対いいものを作るぞという決意も生まれるわけです。
だけど、実作業として“コピーを存分に書ける”仕事は
そうそう都合よく舞い降りてこないのが現実です。
少なくともわたしの場合はそうでした。
TCCの新人賞を頂く前も、頂いた後も、
コピーを書く仕事がない!特にGFの仕事がない!
そんな環境下、かなり初期から
「いつ来るか分からない発注を待っていても仕方ない!」
「チャンスは自分で作れ!」
と恐い顔で教えてくれた人がいました。
東京に異動してしまったADの本多集さんでした。
そんな本多さんと「宝石の八神」という店舗の
クリスマスポスターを作ったのは2009年。
新聞原稿で発注をもらった縁から自主提案をねじこみました。
結果的にこれは新人賞の一次通過止まりでしたが、
本腰入れてポスターコピーを書いた初めての仕事でした。
ただ、のちのちこの作業に関して気が付いたのは、
「クリスマス/プレゼント」というテーマの「手垢」具合。
その後に挑んだ「環境問題」同様、
多くのコピーライターたちが掘り起こした
穴だらけの地に飛びこんでいく無謀さたるや。
もちろんそれは言い訳に過ぎないっちゃ過ぎないのですが、
今度はもっと“新しい発見”が転がるフィールドで
トライしてみたいと考えるようになりました。
そこで次に自主的にポスター制作を請け負ったのが
「スポルティーバ」というエンターテイメント団体の
「プロレス練習生一日無料体験募集」告知でした。
自分自身、あまり造詣の深くない世界でしたが、
逆に妙に楽しく書けたのが印象的でした。(年鑑2012掲載)
去年は「サザンインフィニティ」という眼鏡屋へ自主提案し、
個性とこだわりが強い職人店長の想いを代弁するコピーを作成。
これも未知の情報が多くて楽しめました。(年鑑2014掲載予定)
ちなみに、こうやってコピーライティングに勤しむなかで
常にわたしの心を占拠しているのは玉山貴康さんに教えられた
「コピーを書こうとしない」という極意です。
何年も前に頂いたお言葉ですが今もわたしの最大の拠り所です。
極意なので詳しいことはご本人へお尋ねください(笑)。
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