リレーコラムについて

おっぱいのお話

石田文子

こんにちは。
育休中ですっかりコピーの書き方を
忘れてしまった石田です。

最近、うちの子も
赤ちゃん特有のキラーコンテンツ
「笑顔」をひんぱんに
繰り出すようになってきました。
一日中だいたいグズグズ言ったり
泣いたりしているくせに、
一瞬のキラメキのようにでてくる
その「笑顔」にやられて、大人たちは
今日もヘコヘコとお世話をするのです。
そしてお世話に疲れきった頃、
もうひとつのキラーコンテンツ
「寝顔」を繰り出して
こちらを「まぁいっか」という
ほんわかした気持ちにさせます。
あぁ、意のままに操られている!
こうやって人類は生き残ってきたわけですね。

それはさておき、今日は
「おっぱい」について書こうかと思います。

子どもを産んだ翌日、
病室でシャワーを浴びていた私は
脇の下に妙なシコリがあるのに気づきました。
両脇に2つずつ。なにこれ、が、、、ガン!?
先生にすぐさま聞いたところ
「たぶん副乳でしょう」
ふ、ふくにゅう??
「おっぱいがたくさんあった頃のなごりです」
子どもを産むと、
ときどき出現する人がいるんだそうです。
数日で消えていきましたが
あぁ、私って昔おサルさんだったんだわ、
と太古の先祖に思いをはせた
できごとでした。

そして驚いたのは、やっぱりお乳です。
出るんですね、私でも。
最初こそ子どもに拒絶されたものの、
根気よく吸わせているとカラダが
「あー吸われてる、もっと出さなきゃ」
と思うらしく、どんどん出るようになるのです。
そのうち、子どもがおっぱい欲しさに
ホゲーと泣き始めると
胸の奥がキュイーンと反応して
「乳充填開始!おっぱいタンク満タン!」
と機動戦士のように勝手に稼働するのです。
ほんとにキュイーンと作ってるというか
充填している感覚があります。
すごいぞ、私。
しかもタンクに貯まりすぎると
水鉄砲みたいにピュー!と飛びます。
その乳鉄砲が
子どもの額をビシャーと直撃した時は、
なんだかバカバカしすぎて
笑いが止まりませんでした。

毎日、何回も子どもにおっぱいを
あげていると、その物体が
人に見せるのが恥ずかしかった「胸」から
子どもの食堂である「乳」へと
変化してしまいます。
羞恥心が薄れてくるわけです。
仕事に復帰した時、
うっかり公衆の面前でポロリと
出してしまって、会社の後輩などに
逆セクハラで訴えられないよう
注意しなければ。

ちなみに我が家では、おっぱいをあげることを
「口封じ」と呼んでいます。
どんなに泣き叫んでいたとしても
おっぱいを吸わせればとたんに黙り、
ゴキュゴキュゴキュ…という音だけが響く
平和な静寂がやってくるからです。

ゴキュゴキュゴキュゴキュ…
プリプリプリ、プリ 
ゴキュゴキュゴキュ…

…。
どうやらウンチをしたようです。
赤ちゃんとはいえ、
食事しながらウンチをするというのは
いかがなものでしょうか。

大人がやったら逮捕です。

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