ゾンビ
会社の同期5人でチームを組んでいる。
その名もゾンビである。
じめっとしたメンバーが揃っているからだ。
お互いの傷をなめ合うのが主な活動内容である。
ちなみにTCC新人賞同期の秋田君もメンバーの一人である。
ある日、ゾンビ1号の村田君からメールが届いた。
「俺たちのことを分析してみたんだけど」
と題されたそのメールの中身を公開して、
1週間続いた私のコラムを最終回とさせていただく。
読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
さて、村田君から届いたゾンビの分析結果である。
「村田は、人に厳しく自分にも厳しい。
塩見は、人に厳しく自分に甘い。
尾上は、人に甘く自分に厳しい。
大津は、人に甘く自分にも甘い。」
あまりに的確な分析と端的な表現に、私は大笑いした。
エピソードを語ればきりがないのだが、
確かに村田君の言うとおりなのだ。
村田君はその厳しさゆえに曲がったことが大嫌い。
塩見君は情けないところも多いが憎めない。
尾上君は菩薩のようにいつも穏やかだ。
しかし、まだ一人分析が残っている男がいる。
私はすぐに村田君に返信した。
「秋田は?」
すると、こう返ってきた。
「秋田には、人という概念がない。」
さて、次週のコラム担当は秋田君である。
親友から「人という概念がない」と評される彼の、
味わい深い文章を楽しみにしていただきたい。
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