リレーコラムについて

メルヘン30㎏

木村亜希

何年か前から、ライフワーク的に探していた童話の全集がありまして。

小さい頃(小1以前)、地元千葉県の富里図書館で借りて読んでいたもので、
現在の富里図書館の書架に探しに行ったものの置いておらず。
本のタイトルがわからないのでそれ以上の検索ができていませんでした
(何にでもアクセスできる世の中になったような幻想があったのですが、
タグ付けされてない情報や、誰もUPしない情報には、つながりようがないのです)。

1冊に複数の童話が入っていて、絵がとにかく、とにかく素敵。

「おやゆびひめ」「アラビアンナイト」の何かなど、
たぶん入っていたのでは? と思い出せる有名な話もいくつかあるものの、
マイナーな話も多く、それらはぼんやりあらすじだけ覚えていて、個別タイトル不明。
ピンク、紫、水色、黄緑などなど、1冊ごとに違うパステルカラーの表紙。
子どもの頃の記憶としては、けっこう大きい本でした。

「童話」「全集」「世界」
「昔話」「パステルカラー」「おやゆびひめ」…

などの検索ワードで探しても、これだ! と確信が持てるものに出会えず、
他の人が「こんな本を探しています」と質問を書き込んだ
Yahoo!知恵袋や教えて!goo、復刊を願うサイトなどを時々チェックしたりしていました。

それが、2015年の正月、なんと、偶然
検索ワードのキーがかちりとはまり、発見できたのです。

探していたシリーズは、講談社の「世界のメルヘン 全24巻」でした。

そうか、「童話」でも「昔話」でもなく、「メルヘン」だったんだ…。
わかった上で探してみると、予想通りに絶版。近所の図書館にも蔵書はありません。

所有欲はないのですが、図書館に置いてない以上、再読するためには買うしかない…。
オークションサイトで状態の良さそうなものがヒット。
約2万円とちょっと高かったのですが(でも当時の売価より安い)、
この機会を逃して古本屋巡りをすることを思えばと、
矢も楯もたまらず落札。

出品者の方は、驚くほどのスピードで「商品」を発送してくれました。

届いた段ボールを見てびっくり。いや、びっくりというか、
「小学校の校庭って今見ると狭いね」みたいなことが起こらず、
当時の記憶通り、でっかい本だったのですね。
それが24冊入っているので当然と言えば当然なのですが。

え、エアコンの本体が届いたの? と思う大きさ(よくこれが1個口で届いたな…)。
そして、よくこれが一個口で…(以下略)という重さ。
コラム書きながら量りに乗っけてみたら、1冊がだいたい1.2kg。24冊で28.8kg…。
古本の販売を行ってる方なのか、自分の本なのかはわかりませんが、
これは早く発送したかった気持ちがわかる(笑)

昭和55年、初版。うひー。よく、こんなきれいに残ってたものです。

「字の本」は電子書籍で構わないと思う場合もあるのですが、
やはりこの重さや手ざわりが読書の醍醐味でもあり…
なんて言ってる場合じゃないボリュームで(TCC年鑑10年分くらい?)
置き場所の確保が焦眉の急なのですが、
「ギャー、懐かしー」と悶絶しながら、もったいないのでちびちび楽しんでおります。

画像:大きさ比較。タバコもマッチも持ち合わせておらず、缶ビール置いてみました。

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