リレーコラムについて

直したい衝動

中澤昌樹

このリレーコラムを1日に10回ぐらい読む人や、
私の大ファンだという人は気付かれたかもしれませんが、
ということは誰も気付いてないと思いますが、
昨日のリレーコラム、
私が最初に投稿してから、実は8回ぐらい内容が変わっています。
なぜなら、私が書き直しているからです。

コピーライターという職業のせいか、
「これで良し!」と思って投稿しても、
あとからいろんなことが気になるんですね。

自分がwordで書いていた感じと、
実際にwebで表示された感じとが微妙に違っていたり、
思っていたより句読点の数が煩わしく感じたり、
場所によっては改行を入れたくなったり、
といった見た目上のことから、

この言い回しは分かりにくいんじゃないだろうか、
面白くしようとし過ぎて冗長になっていないだろうか、
ここは後輩をいじったつもりだけど、
もしかしたら本人もしくは読者のみなさまから
嫌なやつだと思われないだろうか、
といった表現上のことまで、

とにかくありとあらゆることが後から気になってしまいます。

それでも、これがコラムやブログであれば
俗に言う「推敲」というレベルで、
文章をより良くするために頭を悩ませることは
決して珍しくないと思うのですが、
私の場合、これをFacebookやTwitterでも
やりたくなってしまうクセがあります。
しかもTwitterの場合、一度書いたものを「消して」、
また「投稿し直す」しかありません。
時には、誰かがすでにお気に入り登録してくれたツイートを、
後からがまんできなくなって書き直すこともあります。
そうして再投稿されたツイートは、
「、」が1個増えているだけだったりすることもしばしばです。

言葉というのは、たった一文字、たった一つの句読点の違いで、
意味やニュアンスが大きく変わってしまいます。
たとえ一度世に送り出した言葉であっても、
それをより良くすることができるなら、何度でも書き直す。
私は、それこそがコピーライターという職業の
責務だと思うのです。

うそです。

そんな必要はありません。

そもそも、一度世に送り出した言葉は直せないからこそ、
我々コピーライターはそこに細心の注意が求められるのです。
私の性分は職業病ではなくて、
ただの優柔不断、関西弁で言うところの「気にしい」です。
みなさんはそんなこと気にせずに、
自由で快適なコピーライフを楽しんでくださいね。

ちなみにこのコラムも、
公開から何時間か後には確実にどこかが変わっているはずです。
今日何もすることがない人は、
それも楽しみにして頂けると幸いです。

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