Good Try!
僕は比較的、スタートアップのお手伝いをすることも多くあります。起業する会社の名前を考えたり、ミッションをつくったり、新規事業のビジョンを言葉にしたり。これも広く言えば、仲間集めのコピーをつくる仕事と呼べるかもしれません。というのも、新しいことをスタートするときは、応援してくれる仲間が必要となるからです。そして、社名やミッション、ビジョンは、その仲間を集めるための強力な武器となるからです。
昨年、一番印象に残っているスタートアップのお手伝いは、Good try JAPANという会社の立ち上げです。この会社も例によって高校時代のラグビー部の後輩から、「面白いことをはじめるので、手伝ってくれませんか?くれますよね?」という相談という名を借りた脅迫からスタートしました。
しかし、話を聞いてみると、本当に面白い。日本の中学生や高校生を海外に連れて行き、そこで多様な働き方、生き方をしている日本人の先輩たちと会わせることで、日本では獲得しづらい、これからの時代のキャリア意識を育むプログラムを開発し、広めようというのです。
そして僕はまず、その会社の名前から考えることになるのですが、何度も打ち合わせを重ねるなかで日本と海外(とくにアメリカ)の教育に対する意識の違いに改めて驚かされ、その中でもひとつの英語が強く心に響きました。それが、「Good try!」。日本語に翻訳しづらい言葉なのですが、たとえば子供が授業中に手を挙げて発表し、間違えたときなどに、先生が「Good try!」と声をかけるのです。「いい挑戦したね」と、解答の内容ではなく、挑戦に対して評価する。この感覚がすごくいいなあと思い、社名として使うことを提案しました。
ちなみに、この仕事を通して、僕は38年間で初めてまともに海外に行きました。アメリカ、サンフランシスコ。これまで英語が喋れないことがはずかしくて、ずっと敬遠してきたのですが、10日間の滞在がどれだけ楽しく、興奮したことか。いっぺんに外国好きになってしまいました。そして、僕にそんなきっかけを起こさせてくれたのも、「Good try!」という言葉。この言葉と出会えたことで、どんなときも「失敗してもいいじゃん。いい挑戦をしようよ」と思えるようになったのです。
ありがとう、Good Try!
ありがとう、Good try JAPAN
この会社の事業に興味が出た方は、ぜひ、http://goodtryjapan.com/を見てやってください。これも、みんなで、ああだこうだいいながらつくりました。
さて、1週間、なんとか走りきりました。少しは採用広報のことが好きになってくれたでしょうか?
来週からは、そんな採用広報の仕事でTCCを獲ったのち、小山薫堂さん率いるオレンジ・アンド・パートナーズに移籍した林潤一郎くんです。いつ休んでいるのかわからないくらいの働きっぷりなのに、リレーコラムを快く引き受けてくれました。お楽しみに。