リレーコラムについて

「オジサン・ドリンキング・クラブ」

小林麻衣子

イギリス人の友人が東京に来た時、「どこに行きたい?」と聞いたら、

返ってきた答えは「IZAKAYA」でした。

ひとことで居酒屋といっても、おしゃれ和風居酒屋と、

立ち呑みや大衆居酒屋ではまるで違うお店なので、選ぶのが難しいなあ。

と思ったら、友人が言った次のことばを聞いて、バッチリ理解できました。

「オジサン・ドリンキング・クラブ!」

オーケー!ワタシノ・トクイブンヤ!ということで、

新橋界隈の「オジサン・ドリンキング・クラブ!」をハシゴしたのでした。

「オジサン・ドリンキング・クラブ」という英訳は、

私好みのいわゆる「酒場」を言い当てる絶妙な表現だと思いました。

自分的に「いい酒場」には、常連のオジサンたちが集っています。

たいてい一人でふらっとやってきて、同じく常連の人と合流したり、

ひとりでまったりと飲んだりしています。

スマホの代わりに、手には競馬新聞を持っていたりしますが、

紳士な呑み方をする人が、とても多いのです。

「ここのお店はおばちゃんが一人でやってるから一気に注文しない」とか。

お醤油を探していたら、無言でさっと目の前においてくれたりとか。

焼き魚の骨の取り方、食べ方がとってもきれい!だったりとか。

キュンとさせられることが、たくさんあります。

お店に、敬意をはらう。一杯のお酒や、一皿の料理を、丁寧にいただく。

そんな空気のなかにいると、お酒に酔っているのに、

背筋がピンとしてくる気がします。

エステでも、スイーツでも癒されない部分をリセットしてくれる酒場は、

私にとって最強のヒーリングスポットです。

みなさんも仕事でちょっと疲れたら、そんなヒーリングもいかがですか?

ちなみに、酒場の「ハシゴ酒」に「ハシゴ銭湯」を加えると、さらに最強です。

次回は銭湯についてちょっとだけ書こうかなと思います。

それでは最後に、「ほんとは教えたくないお気に入りの酒場」を3つ。
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1.大林酒場(南千住)
渋いです。タイムスリップ感が半端ないです。
撮影禁止なのですが、知らないで撮影しようとすると、
店主のおじいさんが「撮影お断り」と書いた木札を無言で持ってきます笑。

2.弁慶(三ノ輪)
カウンターだけの店内に近所の常連さんがズラリ。
正直入りにくいですが、若い店主は気さくな人です。
串にさした煮込みの鍋が目の前にあって興奮します。

3.難波屋(今池)
大阪・西成地区の有名な立ち吞み酒場。
ほんとうにいろいろな人が思い思いに集っています。
「西成ジャズ」というライブを定期的に行っています。
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※添付写真は、大阪某所
おばあちゃんが一人でやっているホルモンや。

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