よろしくお願いします概論
藤田卓也くんからバトンを受け取りました
電通の小川祐人と申します。
一週間どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
と、今書きました。
よろしくお願いします。
一日二十回以上使う言葉です。
「企画お送りします。よろしくお願いします。」
「ありがとうございました。よろしくお願いします。」
「10分ほど遅刻します。よろしくお願いします。」
メールの末尾に入れれば、どんなこともそれっぽく聴こえてしまう言葉。
実はこれ、いくつかバリエーションがあるってご存じですか。
今日は、そんな「よろしくお願いします。」について書いてみようと思います。
(唐突ですみません)
まずは、基本形。
【よろしくお願いします。】
用途、シーン、間柄を問わず使うことができます。
【よろしくお願いいたします。】
こちらは、丁寧形。初対面の人や先輩の場合に使うことが多いです。
【宜しくお願い致します。】
一方こちらは、丁寧すぎる丁寧形。
新入社員や、営業職の方からのメールに多用される傾向があります。
一見丁寧なんですが、たまに重めなことをしれっと丸投げするのに
使われたりもします。
【よろしくお願いします!】
「!」で前向きさ、明るさを演出しています。
一見爽やかに見えて、何をお願いされても「しょうがないな〜」という気持ちになってしまうという時点で、実は危険な用法だったりもします。
【よろしくおねがいします。】
ぜんぶ平仮名にすることで、ゆるさ、やわらかさを演出しています。
クリエイティブ系の人は平仮名を多用する傾向にある気がするのですが、
やり過ぎるとちょっと痛い感じになります。
【よろしくお願いしますー。】
ただ「。」で終わるのも何かさびしいので。
「ー」で、ちょっとした距離感の近さを表現してみたものです。
口語的なニュアンスが付加されています。
【よろしくお願いします〜。】
「ー」よりも軽さとラフさが強調されています。
そこまで固くもない内容だけど、
とりあえず文末を締めくくらなきゃいけないから書きました、
的なニュアンスでしょうか
【よろしくお願いしますっ。】
促音で勢いと若さを演出しながら、
お願いしにくいことをお願いすることへの後ろめたさも匂わせる、上級技です。
「っ」が汗の形に似ているのが、生理的な共感につながっているのでしょうか。
【よろしくお願いしますぅ。】
かわいさを演出しながら懇願しています。
断りづらい空気を効果的に醸すことが可能です。
【よろしくお願いします。。】
あまり納得できないけど、あるいは頼みづらいけど、
とりあえず一度相手にボールを投げて様子を伺おう、というときに使用します。
そして僕はこれを多用します。
【よろしくお願いします】
他の文には「。」があったのに、最後の最後で「。」がない。
ただそれだけで、文面に冷たさを与えることができます。
実は怒っているのではないか、という不安を煽ります。
【ヨロシクオネガイシマス。】
カタカナにするだけで、なんだか業界っぽく見えます。
こういうのを送ってくるのは、だいたいちょっと絡みづらい人だったりします。
(僕の主観です)
【よろしく尾根がい板します。】
誤変換をするほど疲労しきっている状態を演出しています。
応用として、「よろしくお願いしm」で力尽きた感を表現するのもあります。
以上、僕が見たことのある「よろしくお願いします。」を挙げてみました。
他にこんな「よろしくお願いします。」があるよ、
という方は、教えていただければ幸いです。
こんな感じでいいのか、初日から甚だ不安です。
よろしく尾根がい板します。