リレーコラムについて

小川祐人

先日、近所の定食屋でご飯を食べていまして。

「納豆が食べたいな」と思いまして。

それで、店員さんに納豆を追加で注文しようとしたところ、
隣に座っていた人が僕より先に「納豆ください」と言ったわけです。

この場合、

「僕も納豆ください」

と言えばいいのですが、

「も」

と言うのが何だか恥ずかしいというか、
むずむずする感じがして、
一拍置いてから、

「すいません、納豆ください」

と言いました。

ここには、
前のお客さんの注文とは切り離されてるぞ、
という意思表明が含まれています。

この感覚は何だったのかというと、
まったく知らない他人に対して、
「も」とつなげることでゆるやかな関係が生まれてしまうことへの
恥ずかしさだったように思います。

と、ここまで書きながら、
この感覚を誰も共有してもらえなかったらどうしようという
不安がよぎりました。

似た感覚としては、

そこまで仲良くない人と服がかぶった(特にボーダーに多い)場合や、
知り合いの子どもの名前が自分の名前と同じだった場合、
などがあります。

分かる人が少ない話題でしたらすみません。

「何をめめしいこと言っているんだお前は」
というお叱りすら聞こえてきそうなのですが、
普段生活をしながら、こういう
「突発的に人と関係が生まれてしまうことへのおそれ」
みたいなものを感じることがあります。

ただ、こういうもやもやしたものとか、
くだらない考えとかも、
「企画の種になる」と思えば何だか貴重なもののように思えてきます。

そういう意味で、僕は今の仕事が好きです。

とりとめのないことばかり書き連ねた5日間ですが、
お読みいただきありがとうございました。

次週は、会社の後輩であり、今年の新人賞の同期である
銭谷侑君にバトンを渡そうと思います。

銭谷君は、僕が知っている後輩の中で一番狂気を感じる男です。

きっとおもしろい話をしてくれると思います。

では銭谷君、よろしくお願いします。

ありがとうございました。

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