生理的な女

※生理という言葉が乱発されるので。
※苦手な方はご注意ください。

わたし、生理痛がとても軽いんです。（直球）

あってもモヤァっとした、
天女が食む霞のような気配ぐらいで。

だから危機意識が低いというか。。
２０代前半の、ある日の冬場。
生理中にもかかわらず、
（あまり衣類を召さないで）
床を水拭きしてました。

すると、ジーワ、ジーワ、下腹部から鈍痛。

「（まままままさかこれが生理痛！）」
「（からだ冷やすとなるというがまさか！）」

若干の初体験に興奮しながら、
痛いことは痛いのでコタツに潜り、
遠赤を腹部に直射します。

ジーワ、ジーワ…（うーん、痛い、これが噂の）

ジーク、ジーク…（ちょ、けっこう痛いな）

※ここでホッカイロを腰に直貼りしてみる。

ドク！ドコ！ドンドコ！（ちょ！！！！！！）

小坊主が木魚を乱打してるような、
絶え間ない鈍痛。
冷や汗が吹き出し、手先が震え、顔面は蒼白。

（いやでも生理痛でしょこ…）

ギュイイイイイン！！！！！！！

（ぎゃー！ねじ切れる！）

…そういえば、つのだじろうの学園ホラーで

…保険医が生理痛と勘違いして温めて

…死んじゃった女の子の話があったな

…これ、違うわ…

…生理痛ちがうキットチガウ！

「モシモシ、す…みません！！！！！！！！！！」

生まれて初めて救急車を呼びました。

服着てないのもアレなので、
その辺にあったボロボロのジャージ（愛用）に
芋虫のように必死に袖を通し。
救急車が来るまで数分間、一秒一秒が超スローモーション。
そして崩れ落ちるボクサーよろしく、
救急隊員に運ばれました。

あわただしい車内。
ああ、これが救急車か。
「大丈夫ですか！」「痛みは！」
あれれ、もう意識もかすむと、痛くもないのかな。
まさかこれがお迎えなんてことは

…ん？

…痛い。

…い

…痛く。

…いや。

痛くない？？？

…い

…痛くない！！！

「大丈夫ですか！どうですか、痛みは！」

「イ」

「イタイーー　イタイヨー」

演技しやがった！

…そうなんです、やっぱり、生理痛でした。
病院の先生にはもう平謝り。
ボロボロジャージに玄関でつっかけたヒールという格好で、
全社会にごめんなさいしながら
「（毎月こんな人もいるのか…女の人が強いわけだわ…）」と、トボトボ帰る。

子を産むという、
この世でいちばんクリエイティブな仕事の裏には、
想像を絶する女性の苦労があるんですよね。
敬礼です。