魔法の言葉
はじめまして。大久保浩秀です。
電通西日本の北匡史さんからバトンを受け取りました。
これから1週間よろしくお願いします。
日本エージェンシーという金沢の広告会社で働いています。
8年半の営業職を経て、33歳でクリエイティブに異動しました。
クリエイティブ職としては遅いスタートです。
TCC新人賞の応募は37歳からでした。
「新人賞を狙うには少々年を食い過ぎているのではないか」と不安に苛まれる夜には、
こころの中で次のような「魔法の言葉」を唱えていました。
「佐々木宏さん、佐藤雅彦さん、岡康道さん、多田琢さん、高松聡さん、玉山貴康さん、
優秀なCMプランナー、コピーライターはみんな転局組で遅いスタートだ。
俺だってやれる。大丈夫だ。」
そう言い聞かせてまた机に向かう。
これは効果テキメンです。
みるみる不安が解消され、ヤル気が回復してきます。
挫けそうなとき、朝な夕なにこれを唱え、
コピーを書き続けたのです。
そして5度目の応募でようやく新人賞を受賞しました。
41歳の春でした。
気付けばバカボンのパパと同い年になっていました。
結果としてTCC新人賞をいただけたのでいいのですが、
この「魔法の言葉」にはある重大な欠陥があったのです。
高卒で地方の広告会社に勤務しているポンコツな私は、
その欠陥を完全に見落としていました。
「魔法の言葉」に出てくるコピーライターのみなさんは、
もともとハイスペックで高学歴な電通社員であったということを。
これでいいのだ。