師匠がいないコピーライター
大久保浩秀です。
日本エージェンシーという広告会社のクリエイティブ部に所属しています。
クリエイティブ部と言うからには、
クリエイティブディレクター、コピーライター、アートディレクターなど
個性豊かな面々が多数在籍しているのだろうと想像しますよね。
ですが、クリエイティブ部には僕ひとりしかいません。
ぼっちです。
嘘だと思うでしょ?
本当なんです。
よく外部の方から
「クリエイティブには何名いらっしゃるのですか?」とか、
「部下は何名いらっしゃるのですか?」と聞かれるんですけど、
本当に僕ひとりなのです。
上司も部下も同僚もいません。
8年ほど前に営業からクリエイティブに異動になったのですが、
会社からは「クリエイティブディレクター」と印刷された名刺を渡されただけ。
ゼロからのスタート。
メンバーは僕ひとりなので、
コピーの書き方を教えてくれる先輩や上司はいません。
当時は金沢にコピーライター養成講座もなかったので学ぶ場所も皆無。
師匠のいないコピーライターの誕生です。
本当に困りました。
どうしたか。
すべて我流。
見よう見まねです。
とにかくタイトルに「広告」、「コピー」、「CM」と付いている本を片っ端から読んで、
そこに書いてあることをすぐにやってみる。
その繰り返し。
その中でもいちばん読んだ本は、
小田桐昭さんと岡康道さんの対談集「CM」です。
繰り返し繰り返し読みました。
なぜか手元に2冊あります。
その次によく読んだのが
谷山雅計さんの「広告コピーってこう書くんだ!読本」で、
これも繰り返し読みました。
こちらもなぜか手元に2冊あります。
まるで宣伝会議の回し者のようですが、
それしかコピーの書き方や
CMの企画を学ぶ方法がなかったのです。
それから何年かの月日が流れましたが、
相変わらず僕には師匠はいません。
(こころの師匠はたくさんいますが。)
けれど、そのやり方でなんとか今もやっています。
もしもどこかに僕と同じような境遇に置かれている
師匠を持たないコピーライターがいたとしたら
どうかあきらめずに希望を持ってほしい。
その2冊を繰り返し繰り返し読んで、
書いてある内容を愚直なまでに実践すれば
きっと何とかなります。
そんな境遇のコピーライターいるわけないって?
ですよねー。
こりゃまた失礼いたしましたっ!