リレーコラムについて

本気のカンチョーはしてはいけない。

大石将平

小学生といえば、カンチョー。

まわりに年頃の男子のお子さまがいらっしゃる方は、
目にしたこともあるのではないでしょうか?

僕も、お世辞にも行儀の良いとは言えない学校に通っており、
男子のあいだで、挨拶代わりに良くカンチョーをしていました。

気づかれないように、そっと近づいては、
祈るように手を合わせて、両手の人差し指を突き出す。

そして、相手が痛がる姿を見て、
ゲラゲラ笑うのがとにかく楽しかったのを覚えています。
(関係者の皆様、本当にスミマセンでした)

いつまでも続けられると思っていたカンチョー遊び。

しかし、ある日、ひとりの男子によって、
その遊びにピリオドが打たれました。

それは、成長期が異常に早く訪れたSくん。
その体はもはや完全に大人のカラダでした。

6年生になる頃には、
小学生の身体能力をはるかに上回っており、
走っても、泳いでも、投げても、
誰も歯が立たない存在になっていました。

とはいうものの、心は小学生。
もちろん彼もカンチョーをしてきます。

しかし、それは子供の遊びのレベルを
はるかに超えた、もはや暴力とも言えるものでした。

立ち上がれないほどの被害者が相次ぎ、
とうとう保健室にいった小学生が
出てきてしまう事態になってしまったのです。

その頃から、カンチョーは、
気軽にやってはいけない、という風潮が
暗黙のうちに男子のあいだに流れ、
徐々にその遊びは、なくなっていきました。

ずば抜けた選手がいると、
そのスポーツのルールが変わってしまうように、
僕の小学校でも圧倒的な力の前に、
カンチョー遊びは終わりを迎えました。

いたずら好きの僕も、その被害を受け、
相手の気持ちを考えることを覚えたとか…

さて、明日で最後のコラムになります。

このままだと、ただくだらない思い出話をしただけになってしまうので、
明日はちょっとだけ、まともなことを書こうかと思います。

引き続き、よろしくお願いします。

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