リレーコラムについて

10年の間に – 4

小藥元

いまの事務所は、2つ目になる。
渋谷の並木橋を登ったところからはじまり、
今は渋谷の宮下公園の真向かいにある。
小さい部屋から僕らはスタートし、
その頃使っていた木のテーブルを捨てられずに
未だに打ち合わせ部屋で使っている。

10年の間に様々なネーミングをさせていただいた。
それでも自分の屋号を考えるときは、かなり悩んだ。
本当はまったく違う名前を考えていた。
それこそ、コピーライター周りの言葉で。
ある日、仕事をしていた営業に
「ミートボーイじゃないですか?w」と冗談を言われた。
動いていたキャンペーンが服のコーディネートをテーマにしていて
「meet」という言葉を大きく据えていた。
その冗談は冗談で終わらず、
そのとき自分が仕事で思っていたこと・考えていたあらゆることが結びついて、
「meet」という単語を僕は重ねていた。

出会えたからこそ、その先に出会えるものがある。
あるいは、出会った先に生まれるものを見てみたい、出会いたい。
言葉と絵だって、人と人だって。
そう思った。
そしてその繰り返しが人生なんだと思う。

昨日、アメリカ買い付け中だった仙台のビンテージショップから連絡があった。
「「m」のサインネオン見つかりましたよ」
またそんな出会いがやってくるなんて。
ガラクタが事務所にまた増えそうだ。

NO
年月日
名前
5797 2024.11.12 石橋枝里子 寝起きの叫び
5796 2024.11.08 御倉直文 茶道の稽古を少々、ほんとに少々やってます。
5795 2024.11.07 御倉直文 文章を書くことと、泳ぐこと。
5794 2024.11.06 御倉直文 コピーも短歌も、リズムがよいと心地よい。
5793 2024.11.05 御倉直文 コピーと短歌は似ているか?違うか?
  • 年  月から   年  月まで