リレーコラムについて

10年の間に – 5

小藥元

もう3月が終わる。
1年の4分の1が終わる。
こうして知らない間に、あっという間に年をとる。
博報堂時代に一番こわかったのは、
この時の流れのはやさだった。
気づけば34歳の僕は、
人生の3分の1はすでに終わっている計算になる。

どんな仕事においても、どんな立場のひとでも、
その人の胸の矜持と美意識がすべてなんじゃないだろうか。
飲食であれば、どの野菜を仕入れる、
野菜をどれだけキレイに洗う、
野菜をどう盛りつける、
どうしたらもっとおいしい野菜炒めは作れるか、
それはすべてその人に課せられたことなんだと思う。
連休明けの月曜日、企画を持ってこない人がいる、
コピーを100本持ってくる人がいる。
そのどちらを選ぶかは、その人の自由だ。
そしてその積み重ねが、その人になるのだろう。

なりたい人は、わたしの中にいる。(キレートレモン)
まぶしい夢をもっていますか。/
まぶしく生きろ。(Zoff サングラス)
変わってねえし、変わったよ。(PARCO 池袋メンズ館リニューアル)

昨年1年間で書いたコピーの一部になる。
嘘は書きたくない。
自分がずっと信じられる言葉を書いていきたい。
10年以上コピーライターをやっている中で
生まれた美意識の大きい部分をその気持ちが占める。
独立し2年8ヶ月が過ぎた。
どこまでいけるかはわからない。
コピーライター13年目の春がはじまる。

meet&meet 小藥元

※バトンは、博報堂の敬愛する先輩であるTUGBOAT3の倉光さんに渡します。

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名前
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