リレーコラムについて

「公園行かなくていいよ」

天田武史

オフィスにとても近い場所に住んでいます。
歩いて5分。走ったら3分くらい?なのですが、
今は、5歳ひとりと2歳の双子ふたりの計3人の男の子を
妻とふたりがかりでママチャリで保育園に送り届け、
そこからオフィスに向かっているので、
なんだかんだで家を出てからオフィスまで45分くらいかかっています。

そして、家から保育園まで行く途中に、
夏にはセミが素手で取り放題で、
秋にはバッタやどんぐりだらけになる、
都会にしては自然がいっぱいの公園があるのですが、
上の息子が毎朝「みんなで遊んでからいこうよ!」と、
自転車の後ろから駄々をこねます。

余裕があるときはちょっと寄ることもあるんですが、
朝はやっぱりいろんなことがギリギリで、
「今日はちょっと時間がないから、もう保育園いくよー」と素通りすると、
「ヤダヤダヤダ!公園いく!」と思い切り駄々をこね、
妻が、「だったら早く起きなさい!パパもだよ!」と
なぜかみんなで怒られながら保育園に向かうのが、
このところの日課になっていました。

それが、今日。
これまで毎日あんなに駄々をこねていた兄ちゃんがポツリと、

「公園行かなくていいよ。時間がないんだもんね。」

強く掴んでいた小さな手を不意にふりほどかれたようで、
ちょっとドキッとしてしまいました。
と同時に、子供ってこんな風にちょっとづつ大人になっていき、
いつか親と遊んでくれなくなっちゃうんだろうなあとか考えて、
保育園に送り届けながらセンチメンタルな気分になってしまいました。

まあ、明日はまたものすごい駄々こねているような気もするんですが。

冬の、ちょっと寒い公園もいいですよね。
明日は久しぶりに寄りたいと思います。

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