燃え尽きました(2)
みなさん、ご機嫌いかがですか。昨日の続きです。
ご近所ともどもウチが燃えちゃった事件、
出火原因は、なんと、放火!
しかも犯人は、消防団員(注:消防署員ではない)!!
なんだかとってもワイドショー。
火元は、ウチの左隣の空き家でした。
この空き家は、町内でも悩みの種。
町内会長さんも交番のおまわりさんも、
防犯上、撤去するよう持ち主に勧告していました。
私の母も「隣が空き家なんて、ぶっそうだ」とこぼし、
よほどストレスだったらしく、
ある日、言っちゃったんですな。
「あ〜、いまいましい。
あの空き家、いっそ燃えてしまえばいいのよ!!」
焼け跡を前にして、私は言いました。
「燃えてしまえと言ったら、ホントに燃えたちゃったね」
焼け跡を振り返り、母も言いました。
「ホント、ホント、ついでにウチも燃えちゃったけど」
私と母「ま、燃えちゃったモンは、しょうがない。ガハハハ」
(なんちゅう親子だ)
ところで、この放火事件では、多くの人に助けられました。
衣類や生活用品を持って、駆けつけてきてくれた
友人達や仕事仲間。わざわざ銀行口座を開き、
お見舞金を募っていてくれたかつての同僚達。
思い出すと、ひねくれ者にも涙が。
取引先の方からも、
「今は仕事よりも生活の再建に専念してください。
あの仕事は別の人を立てましたので、心配ないです」
・・・私、感謝しつつ、ちょっと複雑。フリーだし。
それにしても、一切合財、燃えました。
当時、「写真や手紙が燃えてしまうなんて、
つらいでしょう」とよく言われたのですが、
思ったほどでもないんだな、これが。
人間、無くなったものには、意外と執着しませんね。
むしろ、いらんものを捨てられなくて、
不自由する場合の方が多いでしょう。
思い出の写真だって、写真があることより、
思い出を忘れないことの方が大事でしょう。
さて、コラムも今日で最終日。
本来なら月〜金のところ、祝日を休刊とし、
火曜からスタートしました。勝手に申し訳ない。
また、昨日、今日の災難話。テロ事件を連想し、
気を悪くした方がいたなら、お許しください。
次週からは、博報堂の黒澤晃さんが登場します。
黒澤さんは、私がコピーライター助走の頃、
飲む、打つ、買い(はナシ)で、大変お世話になりました。
人柄同様、味わいのあるコラムを愉しめると思います。
それでは、読んでくださったみなさん、ありがとう。
長井さん、洗濯石鹸洗顔はすすぎが重要です。
おまけの後日談。
無事、自宅も再建でき、やっと生活が落ち着いた頃、
母は、言ってくれました。
「いろいろあったけど、新しい家って、いいわね。
これも私がちゃんと全労済にしたおかげね」
あんたってヤツは・・・
再建に向けて奮闘、大枚をつぎ込んだ娘に、
労いの言葉はないんかい。
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