H!H!H!です。
こんにちは。今日のテーマはH!H!H!です。
これは僕が属している、ある集団というかチームというか
その名前で、正式にはHIT! HOT! HEADERSです。
ヒットホットヘッダーズ。僕の憧れの人、具 秀然さんの
元に、プランナー、アニメーター、演出家、プロデューサー
なんかがワァッと集まってできていて、その中に僕も
入れていただけています。(よね、具さん)コピーライターは
僕と具さんの弟さんである具 光然さんの2人がいます。
で、なにをしているかというと、いろいろです。
TVCMの企画もしますし、ミュージシャンのDVDつくったり、
一番最初は、動画配信の映像を100連発つくりました。
だいたいいつも「麻布警察ですが」と
具さんからいたずらっぽく電話入ってきまして。
「明日の夜、企画をやるんですけど来れます〜?」
ってかんじで集まります。いろんな人が集まります。
ご存知のように広くてカッチョいいGOO TVに集まると早速、
もちよった企画をみんなで品評していきます。
部室でマンガとかを回し読んだあの感じです。
「ん、これもう読んだ、他の見せろよ早く〜!」って
あのノリですね。すると、「ワハハハハ!」と具さんの笑い声。
「これ、これ、さ、最高っすね〜」ですって。
「どれですか?どの企画ですか?」ってみんなが
わぁっと具さんのとこに集まっちゃって、
「コレ誰の企画?」「俺、俺」「やるじゃん」
みたいな感じで大笑いがあっちこっちでどっかんどっかん
起きながら、夜はふけていくのでした。
そうこうしているうちに具さんは部屋の片隅で
ギターを弾きだされ、ブルースをうたいじめます。
若手は楽しく盛り上がって考えた企画をプレゼン用に
清書しはじめています。あっちこっちで雑談。
もう楽しい雑談。ひとりだけプロデューザーが
「これ予算、ないんですよね〜」なんて心配そう。
ギターを弾く手をとめもせず「(競合)とれたら、あるでしょ」
と具さん。で、「あ、そうだ、みなさん、今度の
ギャラは全員で温泉旅行に行くのに遣わない?」なんて
楽しい提案。「いいっすね〜いいっすね〜」。
僕はといえばただその場にいられることが、この上なく
幸せに感じられてきて、ニヤニヤしながら、
「いいっすね〜温泉」なんて相づちをうちながら
「ファミリーだな、これって。いいな〜絆って」なんて
心で思って、うっとりしながら、具さんと始めて
お会いしたときのことを思い出していました。
それは今から10年前。僕がアドビジョンにいたころです。
ビールのTVCMの企画の席でした。もう代理店とかいろんな
人がいる打合せで僕が出した企画にその場はシ〜ン。
ちょっと間をおいていたずら少年のように小さく「ナハハ」と
反応した大人が2人。それがうちの東本社長と具さんでした。
もちろんそんな企画は没になったけど、僕は社長と
笑ってる具さんの顔がすごく印象に残って、
具さんのリールとかをとりよせてもらって見まくり、
以来、あ〜かっちょいいな〜と憧れ続けてきたのでした。
その後、ある仕事で具さんと何年ぶりかに再会した時は、
僕と具さんが2人で盛り上がっていい企画ができたけど
諸事情で実りませんでした。そしてやっと、去年。
ある仕事でまたもや偶然にお会いして、足掛け10年かけて、
具さんとの仕事が世に出ることになりました。
それからです。具さんがお電話をくださるようになり、
さらに10本くらいのシリーズCMをつくらせていただいたり、
H!H!H!にも混ぜていただけました。僕にとっては
すべてが夢のようです。だって具さんが声をかけて
くださる仕事は、僕さえ頑張れば、具さんの演出で世に出ていく
わけですから具さんファンの僕にしたら、もうこんな
チャンスはないわけです。
で、ふと我に帰ると「これ、これも笑っちゃうよ、
ワハハハ!」と具さんがいつの間にかギターをやめて
また別の企画を見て涙を流していました。その笑顔は、10年前に
あのきたないアドビジョンの会議室で僕が見た笑顔のままでした。
変わらない、本当に楽しそうな笑顔。それを追っかけるように
僕も「ホントですね、ワハハハ!」と腹の底から笑います。
大変なこと、いやなこと、むずかしいこと、
そういうのみんなどっかへとんでっちゃって「ワハハハ」って。
ご存知のように具さんは、すごくやさしくて、
家族を大事にする方です。何より礼儀正しく、世の中を
いつも見ていて、ひとりで佇みながら闘っています。
ブルースとかすごくうまくてプロみたいです。
具さんの映像と同じくらい、僕はそのあたりに
憧れてるんだと思います。
さて次はいつごろバカ笑いができるかな。
今からそれを思うと楽しみでなりません。
H!H!H! それは、脳天をつんざくように、
すごいナイスなことが思い浮かんだ瞬間、の
ような意味もあるそうです。
僕らの仕事って快楽、ですよね。
それでは仕事に戻ります。赤城廣治