リレーコラムについて

フランス日記 (1)

長谷川宏

フランス日記 (1)

サリュー。
みなさんは、どこで本を買いますか。ボクは、神田神保町の東京堂書店に行くことが多いな。1階は、新刊本と文庫と雑誌。文庫は量が少ないので、文庫だけを買うときは、近くの書泉グランデか三省堂書店に行くけど。新刊本のコーナーは、センスよくまとめられ、最新のいい本が並べられている。都内有数のグッドチョイスだと思うけど、そのセレクトのよさがなんだかつまらなくて、ほとんど素通りして2階に行ってしまう。2階は文学のコーナー。昨今の売り上げ重視の品揃えとは相反する、売れそうにない本が並んでいる。現に半年たっても1年たっても、ずっと本棚の同じ場所に同じ本がある。
東京堂書店といえば、文筆家坪内祐三氏がその著作の中で、よく行く本屋として何度も取り上げている。その前から東京堂ファンだったボクは、その「宣伝」のせいでお客がわんさかとふえたらいやだなと思っていたが、そんなことはなく、相変わらずそこそこのお客である。経営のためにはもっとふえた方がいいのだろうが。そういえば坪内祐三氏はうちに遊びに来たことがあるのであった。ケガは直っただろうか。
文学コーナーの見るところは決まっている。ハヤカワポケットミステリの棚。バックナンバーが揃っている。国書刊行会の棚。ここもよく揃っている。サバト館の本を背表紙だけ眺めて、海外文学のコーナーへ。英米以外の国が充実している。あらゆる全集がズラリ並ぶ一画がある。ここも眺めるだけ。あ、もう1時間もたってしまった。どうりで足が疲れてるわけだ。早く2、3冊買って帰ろう。

知り合いのイラストレーター、木野鳥乎さんの個展のオープニングパーティが、
今日の夜ある。行ってきます。

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