悩める季節

「なんか、おいしいもの食べたいよね」
仕事が残業で遅くなると、誰彼なく同意を求めてしまう。
別にね、いつもろくなものを食べてないわけじゃ
ないんだけど、そうゆう気分になってくる。
連日深残なんてことになると、その欲求はふくらむばかり。
仕事の後にそのまま飲みに行っちゃうこともあるけど
そんな週末の食卓はたいていすごい事になる。

まずは「何を飲むか」から。
日本酒か、焼酎か、ウイスキー、う〜んワインもいいなあ…
いちばん悩むところだけど、ここがキモ。
例えば「今日はちょっと寒いから日本酒を熱燗で!」
みたいに決まっていく。たいした理由もないんだけど。
それから季節の食材 を物色しながら献立を考える。
今の気分だと、するめいかをさっと炙ってすだちをきゅっ、
ワタは酒と醤油をちょっとたらしてホイル焼き。
大好きな蓮根は、粗くすって海苔に巻いて揚げてもいいし、
軽くたたいて歯ごたえのあるきんぴらなんかにしてもおいしい。
それから、切り干し大根と茎ワカメの和風サラダ。
最後に、いわしのつみれ汁に
銀杏やきのこを入れた炊き込みごはんで仕上げ。
とか言いながら、鴨鍋もいいなあ〜なんて
思ったりして。

おいしいものを食べることと、
何も考えずに料理に没頭することは
私の場合、精神的なリラックスになるわけで。
一緒に食べる人たちが「うまい、うまい」と
余すことなくたいらげてくれたらなお良くて、
また世話しない毎日に戻れるというものである。(笠原)

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