「ばび語」
妻は元ガングロギャルでして。
ガングロギャル時代、「ばび語」という言語で仲間と会話をしていたそうです。
【意味】
ばび語とは、「バビロニア語」の略でも、「バビロン語」の略でもなく、「ばびぶべぼ語」のことで。
普通の日本語の文章の一文字一文字の間に、その前にくるひらがなと同様の母音のば行を挟み込んで話す言語。だそうで、
【用法】
おはよう
↓
おぼはばよぼうぶ
きのうマルキューいったらさすごいイケメンの店員がいてさ
↓
きびのぼうぶまばるぶきゅぶーいびったばらばさばすぶごぼいびいびけべめべんのぼてべいびんがばいびてべさば
となるわけです。
これを、実際にやってもらったら、びっくりするほどスラスラなんでも通常の会話と同じスピードで喋れるんです。どうやらマジでこれで通常の会話をしていた模様。そして、この言語を知らないと何を意味する音なのか一切わからない。全く知らない民族の言語に聞こえて未知のものに対する恐怖すら覚えます。
【起源】
ばび語発生の起源は、万引き(許されない重犯罪です)の際に、店員や他の客にさとられないように合図を出し合うシチュエーションで編み出した。とのこと。
しかし、時を経て言語の定着期を迎え、「ばび語」は新たな局面を迎えます。
ばび語が、自分たちの学校で流行りだしてしまい、次第に隣のライバル女子校も使いだしたそうです。ここどでちらの学校が「ばび語」のオリジンか、という「ばび語」戦争が勃発。しかし決着がつかず、他者との差別化を強烈に欲するギャル(特にガングロ族)という生物は、また新たな言語を開発することに。
【発展】
そうして、次は「ぴゃぴ語」が生まれました。
次第に「ばび語」は廃れていったそうです。
「ぴゃぴ語」もお察しのとおり、前に来る母音と同様のぴゃ行をはさみこむ言語です。こぴょのぴょ「ぴゃぴゃぴぴごぴょ」もぴょ、つぴゅまぴゃはぴゃすぴゅすぴゅらぴゃしゃぴゃべぴぇれぺてぺ、こぴょわぴゃかぴゃったぴゃ。(この「ぴゃぴ語」も、妻はすらすら喋れて怖かった。)
共に、いまでは誰も使うことのなくなった言語「ばび語」「ぴゃぴ語」。
内緒話などに使われていた機能性からも、ほとんど書物には残っていない希少言語です。その使い手も日本で数人しかいないのではないでしょうか。
しかし今回「ばび語」にたまたま出会えましたが、
このようにまだ知られていない独自の発展形日本語がすごい数あるとも言えるわけです。はい。
小さなコミュニティーだけで発生して消えていく言葉たちが、他にももっとあったのかも。これからもあるのかも。しれないですよね。ああもっと知りたい。たのしいな言葉は。
というわけで、今日はこの辺で。で、とにかく僕が伝えたかったのは
まばんびびきびはば、はばんざばいびだばよぼ!!!
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