リレーコラムについて

想像の勝ち〜

長久 允

僕は旅行が苦手です。
昔はブータンいこうとか、フランスの文豪の墓みようとか、アメリカの死んだ街見たいとか、ポーランドのあそこはどうかなとか興味があったわけですが、どこにいっても、どんな景色をみても、

想像の勝ち〜

ってなるもので。前のめりに旅行に行く気はなくなってしまいました。
海のしょっぱさも、自然の壮大さも、何百年も昔の建造物も、
そんなに面白くなくないですか。(もちろんただの個人の好みなんだけど。。)

僕は仏文卒なので、フランスの文豪たちの愛した街へ行くぞ〜
なんていって行っても、行ってみればただの街だし、渋谷の方が面白いし、
というか何より、結局彼らが書いた小説のほうがよっぽど楽しい。(ボリスビアン最高)。で、

想像の勝ち〜

ってなるわけです。

はっきりいって現実よりも、想像のが、結局面白い。

(そう思ってるうちは人生まだまだなんでしょうかね。でもそう思ってるからしょうがない)
ぼくの人生もそうで。どこへ行っても、どんなもの見ても、どんな事件おきても、どんな人と出会っても、どんな仕事してても、なんだかまぁまぁで。(言い過ぎ)。
一方、部屋でノートに書いてたRPGのマップや、体をなさなかった漫才の台本や、旗揚げ公演で終わった劇団の脚本や、映画のシナリオの方が、面白い。そこにずっといたい。って思う。ずっと実家(高円寺)の自分の部屋にいたい。本読んで映画みてシナリオ書いて、ビレバン行ってジャニス行って映画館行って、だれかの想像と、自分の想像の中に引きこもっていたい。
ほんと現実はいつだって、まぁまぁで。想像はいつだって、楽しいじゃないですか(楽しい想像してるから当たり前だけど)。

そういう意味で、やばいつらいことが現実で起きても、
想像に逃げ込めば、たのしいから、なんとかやっていけていて、
想像のおかげで、現実に絶望しないでいられています。

でも、現実を見下してる、見放してる、わけじゃなくて。
松岡修造ばりに、

おい、現実!まだやれんだろ!おい!もっとこいよ!!!!!!

と思っている。
今の所、現実がちょっと勝ったのは、子育てくらいかな。子どもまじうけるかわいいきょうみぶかい。です。
もっと、現実勝ってほしいんで、たのむよ現実。で、

 

現実の勝ち〜〜〜〜!!!!!!!!!!

 

って死ぬ時思えますように。

 

—————(バトンと宣伝)—————

というわけで、さぼりつつ一週間すぎたので、バトンを渡す時間ですね。
最後インナーに落ちてしまいすみません。(映画の仕上げ中でシリアスでして。)
あ、ぼくは来年6月頃に公開する長編映画の監督をやらせていただいておりまして、想像5万ピースのパズル、みたいなファンキー映画です(くわしく言えなくて語彙死)。お楽しみにです。
さて、明日からは、
新人賞同期の「恋人は置いてきました。」でお馴染み鈴木拓磨さんにお願いしました。1回しかしゃべったことないけど鈴木さんのまっすぐな表情が好きです。どんなコラム書くんだろう。

では、一週間お付き合いありがとうございました。長久允でした。気になった方はツイッターでもフェイスブックでもなんでもいいんで話しかけてください。友達になりましょう。では。では。
あ、コピーの話してない!
えーっと、一番好きなコピーは、長沢岳夫さんの「ナイフで切ったように夏が終わる。」です。すごく好きです。

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