「年齢」は死んだ。
去年の夏、30歳になった。
実はけっこう、切なかった。
これは20代を終えた人にしか分からない感覚だと思うけど、
とにかく最強感のあった「20代」を、ついに手放す瞬間がきたのだ。
やっほー三十路!
さらばだ二十代!
あーあ終わっちゃったな、と思って、
それでも、ここまできたかーとも思って、
あれ待てよ、と気づいた。
30歳になった自分は、子供の頃、
「なんとなく20歳になったらこういう感じかもなー」
と思っている感じとちょうど同じくらいの大人だった。
ちょうど、10歳分くらいの差があるんだなと。
つまり、やっと20歳になった感覚だ!やったーまだハタチ!
自分が思っている以上に、30歳の自分は、若い。逆に言うと子供だ。
政治のことも経済のことも結局今だにわからない。(これは普通に良くない)
ムンクが「叫び」を描いたのは、30歳のときらしい。
ジョンレノンが「Imagine」を発表したのも、30歳の時らしい。
そこまでいかなくても、周りの友人がそれぞれの道を進み始めるのを見て焦る。
けど同時に、いよいよ自分の人生が自分のものとして始まった感覚もある。
そう考えると、もう実年齢がどうでも良くなってくる。
そういえばむかし、ゴルファーの石川遼くんが優勝して一躍有名人になった時、
彼の受け答えはめちゃくちゃ大人だった。
そこらへんの大人ではできないスマートな受け答えで、
たくさんの取材やインタビューに応じ出た。
彼は年下だったから、その時にもたしか、
「年齢は死んだな!」って思ったのを思い出した。
そしてそんな僕は、いま、実はテニスに夢中になっている。
不動産投資でも、自社事業の拡大でもなく、
中高6年間部活で捧げてきたテニスに。
なぜか帰ってきた。
そして、いまその当時よりも熱心にうまくなりたいと思っている。
そんな感覚になんだか笑えてくる。なんで当時よりあついんだおれは!
同じタイミングでTCC新人賞を受賞した小島翔太にわがままを言って、
テニスラケットを新調する用事についてきてもらった。
(10年以上前のラケットはもう劣化しきっていた)
部活やサークルの仲間と来てる若者にあふれた店内で、あまりに真剣にラケットを選ぶ僕を見て、
「おまえあのへんにいる奴より中学生の目してるやん!笑」と言われた。
めちゃめちゃ恥ずかしかった。
けど、同時におもしろくなってしまった。
何歳とか、いい歳とか、そういうのって結構もうどうでもいいらしい。
そう考えると、年齢という概念自体、付き合い方が変わってくる。
もちろん身体的な衰えはあるけど、気持ちに年齢はそんなに関係ない。
そんな僕は今日も在宅ワークしながら、
仕事の合間にテニスの動画をたくさん見てしまっている。(合間にね!)
バトンをくれたあべこうさん。
出会う前のあべこうさんを見たことはないけど、きっと20代の頃より若い。
僕が出会ってからも、年々目のキラキラ増量中だ。
そんなあべこうさんにも負けないように。
ずっとずっと若く、幼く、いつも何かに夢中でいられますように。
そう!おれはいま、ハタチ!!!