センサー
リレーコラム4日目。
早くも書くことがなくなってしまった。
三日坊主とはよく言ったものだ。
今、トイレで頭を悩ませている。
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書きたい対象が目にとまった。
「手をかざして下さい」のセンサーである。
手を触れずとも水を流してくれるこのセンサーは、
非常に衛生的で、コロナ禍でも重宝されたであろう。
でも、私はこいつとは仲良くなれない。
そもそも、ぜんぜん反応してくれない。
何度も手をかざしても、いっこうに流してくれない時がある。
あの手をフリフリさせている時間で何分無駄にしてきたことか。
最終的にベタっとタッチすることだってある。
あのセンサーの感度は、その人の生命力と比例すると誰かが言っていた。
生命力がないというのか。
排泄という生きるための循環の中で、
生命力を否定されるのは腹立たしい。
逆に、手をかざさなくても流してくれる人感センサーもある。
少し動くと反応するオート洗浄というやつだ。
こいつとも仲良くできない。
そんなに急いで流す必要があるのか。
まだお尻を拭き終わっていない。
直後の2回目の水力では、この紙は流せない。
また時間を無駄にする。
水ももったいない。
便利な世の中を否定するわけではない。
便意なおなかにとっては、感謝することもある。
おしりだって洗ってほしい(©糸井重里さん)のウォシュレットや、
音姫など、TOTOさんの産業革命には正直頭が上がらない。
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それでも、私はレバーを引きたいのだ(TOT)