リレーコラムについて

「独裁者は一人じゃなれない」と気づいて、思った。

仲畑貴志

国民投票での信任を得て、
発生した独裁は、意外と多い。

たとえばナチスは、
1919年1月にミュンヘンで結成され
1919年9月にヒトラーが入党。
1925年の得票数2万7000人
1929年には17万6000人、
1931年に80万6000人、
1933年には390万人と支持を拡大し、
ナチス・ドイツを誕生させた。

民衆の熱狂というのはコワイね。

だいたい、人々が揃って行進しだしたらイカン。
さらに、同じスローガンを叫びだしたらイカンし、
おまけに、制服を着ていたらもっとイカン。
そして、最もイカンのが、生身の人間の偶像化。

偶像の持つ力の凄さは
あの、チョビ髭の小男のことを
誰もがサイコーと思ってしまうこと。

想像してごらん、
何の前情報もなく、あのおっちゃんが現れ、
左腕を斜め上方に差し出し、
「ハイル、ヒットラー!」と叫んだら
どーします。

おそらくみんな、のけ反って大笑いでしょう。

ところが、イメージが頑強に形成されてしまうと
みんなひざまずいてしまう。

なにごとも、固定化してしまったり、
そればっかりというのはイカンですね。

TCC審査委員長も、毎年変わって良い感じ。
ここでイバリますが、
「審査委員長は、1回やったら、
その後4年間はやらなくても良い。」
というのは
わたしの提案です。

毎年審査委員長が替わり、歴代新鮮で、
さまざまな工夫を加えてくれた。

昨年は、福部明浩審査委員長から
「シリーズ広告と単発広告の不公平」という
良き問題提議があった。

そして次は、太田恵美さんが審査委員長。
いやぁ、いいですね。
長期にわたって、
どんどん良くなるコピーライターなんて
ちょっと、いないでしょ。
だいたい、パターン化するものですから。

では、これで終わりです。
読んでいただいてアリガト。

このコラムのバトンは、
「最年少TCC会員へ」とお願いしました。
さっそく、いつもお世話になってばかりの、
事務局・佐藤志保さんから返事があり、
現在、TCC最年少会員は、
春田凪彩(はるた・なぎさ)さんとのこと。

75歳後期高齢コピーライター仲畑貴志から、
26歳の最少年齢会員春田凪彩さんへ。
替わるって、健康的です。

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