ありがとう、少年野球。②
電撃移籍!助っ人登場!
シロート監督のもと、新しいチームが動き出した4月。
休憩中にタバコを吸っていたら
ちょっとした噂話を耳にしました。
おとなり町のチーム、根岸フレンズもタイヘンらしい。
なんでも受験で6年生の退団・休部が相次ぎ
残っているのは、たった1人。
しかも、下に4・5年生もいないので、試合に出られない、とか。
その話を聞いた時
「その6年生、ウチにもらえないかな」と瞬時に思いました。
根岸フレンズは、小ぢんまりとした素朴なチームだけど
練習も丁寧で、ひとり一人をだいじに育てているイメージ
きっとその6年生、そこそこ上手く仕上がっているに違いない。
間違いなく、ウチの戦力になる、と思ったから。
正直、ホンネはそこでした。
でも、そんなスケベ根性
我がチームのほかのコーチに悟られたら
何を言われるかわからないし
ご近所のチームで選手の引き抜きなんて
言語道断だったりもする。
そこで、考えました。コピーライターですから。
フレンズで一生懸命やってきて
いよいよ6年生だというのに
残りが3年生で試合にも出られないなんて不憫です。
少年野球は本来、教育の一環なのだから
日頃のチーム同士の競争はいったん目をつぶり
彼に存分に野球できる場を提供してあげられないか。
そんなマエセツで、ウチのチーム代表に提案してみました。
代表が僕のスケベ心を見抜いていたかは分かりませんが
数日後、「フレンズと話しました。山下君がこっちに来ます」
と代表から電話が。
コピーライターやってて良かった!と思いました。
翌週、グランドにフレンズのユニフォームの山下君が登場。
これがとても人懐こい子で、すぐにみんなと仲良くなるし
分からないことは臆せず僕にも聞いてくるかわいいヤツ。
しかも!
ウチの5・6年生11人の中で、たぶんいちばん上手い。
さらに、しかも!
山下君のお父さんは元プロ野球選手で
現役を引退した今も、球団ジュニアチームの指導をしている、とか。
5月。大型助っ人が登場し
シロート監督率いる、凸凹チームに
わずかながら光が見えたのでしたとさ。
今回の結論;コピーライターは役に立つ、かも。
続きはまた明日。
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