リレーコラムについて

コピーライターで大学院生です

原麻理子

はじめまして。
TCC同期の杉井すみれさんよりバトンを回していただきました、原麻理子です。
今年度新人賞をいただいたばかりの、ほやほやの新入会員です。
ちょうど先週末の1月27日に授賞式があり、
杉井さんにもそのとき初めてお会いできる!はずが、
うっかり人見知りをしてご挨拶できずじまいとなってしまい、
なにをやっているんだ〜、と猛省しているところです。
でもきっと遠からずお会いできる、はず!

そんなコミュニケーション下手な私ですが、
1週間のコラム、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、杉井さんから「ユニークな経歴」とご紹介いただきましたが、
ちょっとだけ自己紹介を。
良品計画「気持ちいいのはなぜだろう。」で、新人賞をいただきました。
その制作時に在籍していた日本デザインセンターを昨年3月で退職し、
いまは東京外国語大学の大学院に通いながら、
フリーランスでコピーやイラストのお仕事をさせていただいています。

なんで突然大学院に? なにを勉強しているの?
というあたりが、「ユニーク」と言っていただいたことと通ずるかなと思うので、
コラム1回目の今日は、少し長めの自己紹介として、
そのあたりのことを書かせていただこうと思います。

私の所属は、東京外国語大学大学院の国際日本専攻というところで、
日本語や日本語教育、日本文化や日本文学を専攻する学生が在籍しています。
私の研究テーマは、「俳句のリズムについて」。
もともと趣味で俳句を書いていたことや、
大学生のころに『日本語のリズム』という本を読んで以来、
短歌や俳句のリズム(いわゆる七五調)について
もっと掘り下げたい、と思い続けていたことを背景に、
コロナで在宅勤務が増え、勉強の時間ができたことも手伝って、
進学を考えるようになりました。
東京外国語大学を選んだのは、
俳句だけでなく、言語学と韓国語にも興味があったので、
専門とは別に首をつっこめたらいいなあ、という気持ちからです。

新卒で入社した会社をやめるという選択は、正直に書くと、とても怖かったです。
でも、「戻ってきてもいいよ」と送り出してくれた会社の上司・先輩方や、
「海外では社会人経験のある学生って普通だよね」と励ましてくれた友人たちのおかげで、
なんとかやってみることができました。
入学式のあと、ひとりで学食で400円と少しの白身フライ定食を食べながら、
銀座で毎日食べていたランチの味をちょっと思い出して、
でも、私がいま食べたいのはこれだ、と思って、
分厚くてざくざくするフライの衣を噛み締めながら、
心細くて、自由で、泣きそうだったことを、
私はずっと忘れないと思います。

進学してみて思ったのは、大学には結構いろいろな人がいるなということ。
まず、国際日本専攻には留学生が多く、
同じゼミには中国やエジプト出身の学生がいます。
それは外大ならではの特色なのでちょっと置いておいて、
日本人学生にも、いろいろな年齢と経歴の人がいるんです。
日本語教師を週1で続けながら、日本語教育について学びを深めている人や、
音楽プロデューサーで、J-POPの海外での受容について研究している人も。
教える側の先生も、ストレートに研究者になった人ばかりではなく、
30を過ぎてから会社をやめて、外大の3年生に編入学して、
そのまま修士、博士と進んで研究者になったという先生もいました。
その先生から、
「年齢なんてただの背番号みたいなものだから!」
と言われたときは、目の前がぱっと明るくなるようでした。
学部や大学院を出て、一度就職したらずっと社会人、
という生き方だってもちろんありなのですが、
人生のいろいろなタイミングで、学びたいと思ったときに学ぶ、
という選択肢も、もっと普通になったらいいなと思います。

それから、学生って結構忙しい!というのも、改めて感じました。
予習&復習や課題も多いし、1限の開始はなんと8:30……!
11:00までに出社すればよかった(のに、起きるのがつらかった)
会社員時代を懐かしく思い出しながら、
がんばって、でも張り切って、早起きする毎日です。
自分のデスクがない、というのもすっかり忘れていて、
「学生は階段を使用すること」と張り紙のされたエレベーターを横目に、
荷物を抱えて、授業ごとに階段を上ったり下りたり、
キャンパス中を走り回っています。

なんだかコピーライターっぽさのぜんぜんないコラムになってしまった気がしますが、
こんなコピーライターもいるんだな、と思ってもらえたらうれしいです。

明日は、私の大学院での(一応の)専門分野である、
俳句について書きたいと思います。

なにか話しかけてくださる方がいたら、ぜひ下記まで。
大学に遊びに行ってみたい!という方も歓迎です!

mr.harappa@gmail.com
twitter: @haramaringo
instagram: mariko_hara(イラストが見られます)

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