トーマス

思えば、人生初ネーミングでした。
実家で飼っていた愛犬の名前です。

ぼくが５歳のとき、我が家にやってきました。

そう。カッパと出会った日に散歩をしていたあの犬です。
（いや、知らんがな）

コリーの小さいバージョンと聞いて、
シェットランド・シープドッグに決めました。
結果、コリーより大きくなりました。

でっかくなっちゃった！

シェットランド・シープドッグ界のマギー審司
と噂されていたに違いありません。

ぼくが７〜８歳くらいまでは、
乗馬ならぬ乗犬も夢じゃない
と本気で思わせるほどのサイズ感でした。

そういえば昔、近所で
自転車をウマのテイで乗っている
おじさんを見たことがあります。

コーナーを曲がって直線に入ってきて、
自転車になわとびらしきものでムチを打ったら、
車輪にからまって吹っ飛んでいきました。

皆さんも、ウマチャリを楽しむ際には、
じゅうぶんにお気をつけください。
すみません。話を戻します。

「トーマス」というネーミングですが、
あの機関車由来ではありません。

大好きなジャッキーチェンが
「スパルタンX」という映画で、
トーマスという役名だったんです。

ちょうどトーマスが我が家にきたタイミングの
金曜ロードショーにトーマスが出てきたんです。
（ややこしくてすみません）

いやぁ、愛犬ってほんっとうにいいもんですね！

その日の水野晴郎は、そう言っていた気がします。

当時のぼくは、機関車トーマスのことを
まったく知りませんでした。

世の中には、
ダジャレ事故（例：馬刺しを食べて「うまっ」と言う）
Tシャツ事故（例：「COOL」のTシャツを着たおじさんが汗だく）
など、様々な言葉にまつわる事故が存在しますが、
これもある種のネーミング事故だと思っています。

これほどまでに、名前の由来を印象操作する機関車が
あとから走ってくるだなんて。想像だにしませんでした。

そんなスパルタンX由来のトーマスも、
阪神が18年ぶり８度目のリーグ優勝に輝いた
2003年に亡くなりました。

庭に残された、
大きな犬小屋をみると、大きな穴が心にぽっかり。

そうだ。トーマスを偲んで、
あの金曜ロードショーをもう一度みよう。

命名した当時に録画したVHSを
ダンボールの奥底からひっぱりだして。
こんなにタバコのCM多かったんだぁ、
なんて、のんきにみていると。

ん？

なんとジャッキーの役名、「トマース」でした。

・・・。

たくさんの思い出をありがとう、トマース。

と、ここで、僕とトーマス改めトマースの思い出は
止まってしまっておりました。（2003年時点）

が、今回リレーコラムを書くにあたって、
念のため調べておこうとWikipediaを見てみると・・・。

なんと、トーマスでした。ジャッキーの役名は、
やっぱりトーマスであっていたんです。きっと、
金曜ロードショーのテロップが間違ってたんだ。

たくさんの思い出をありがとう、トーマス！
ありがとう！TCCリレーコラム！

あ、そういえば、最後に。

「スパルタンX」終わりに出てきたのは、
水野晴郎じゃなくて淀川長治。
「金曜ロードショー」じゃなくて「日曜ロードショー」でした。
いろいろテキトーすぎてすみません。

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・。