リレーコラムについて

文章を書くことと、泳ぐこと。

御倉直文

私だけの感じ方かもしれませんが。

コピーであれ、短歌であれ、アレコレ考えながら文章をつくることと、

泳ぐことには、共通点があるように思う

文章や企画を考えていると、

思ったように表現できない。

言葉が出てこない。

軽くなりすぎてる。

理屈っぽい。

 

など、イメージ通り進まなくなる時間が必ず来る。

思考が止まって、何にも考えられない時間もある。

 

そういう時、どう修正するか。どう切り替えるか。

どう耐えるか。どうモチベーションをキープするか。

自分自身の中で必死に戦っている。

 

誰も助けてくれないから、自分ひとりで判断して解決するしかないのだ。

 

このごろ、気分を変えるために、真面目に泳いでいる。

週2回、近くのジムのプールで。

 

マスターズ大会という、

5歳きざみに区分けされた、水泳の大会があって。

すべての世代の人が、そのそスピードを争う。

私は、マスターズ水泳大会に出場する人が

練習するためのスイミングコースで泳いでいます。

 

だいたい私よりも先輩のみなさんと一緒に泳いでいるのですが。

なかには、

「マスターズの世界大会で2位になったわ。400M個人メドレー」

なんておっしゃる80代の豪快な先輩スイマーもいるんですよ。

尊敬します。

 

たとえば、昨日はこんな練習メニュがプールの壁に貼られた。

 

UP:100M(UPはウォーミングアップのことです)

SKPS:50M×4×2(Sはスイム。Kはキック。Pはプル。のことです。

2セットだから計8本です)

IM:75M×4(IMは個人メドレー順に泳ぐ。バタフライ→背泳ぎ→平泳ぎ→クロールの順)

Cho:75M×4(Choは試合で泳ぐ種目とか選ぶ。私の場合、平泳ぎ)

Cho:100M×2

DOWN:100M(DOWNはクールダウン)

Total1400M

みたいな練習を毎回やります。

 

水泳は、自分ひとりです。孤独です。

ひとりの世界にひたりつつ、練習メニュをこなします。

すごくオタクっぽい行為なのかもしれません。

 

プルの腕の動かし方、そのスピード、その角度、

キックの脚の蹴り方、その大きさ、引き方、

腕と足の動きのタイミング、全身の体の使い方、身体を傾ける角度

みたいなことを意識して、コーチの指摘の元、泳いでいます。

 

もちろん、こういう泳ぎをしようと思って練習に入るのですが、

途中、必ず泳ぎが乱れてくる。へたってくる。

そんな時間がある。

筋力が追いつかず、できていた動きもできなくなってくる。

疲れてきて、スピードが落ちる。

ときどき足が攣る。

息が上がってきて、泳ぎ全体がバラバラになってくる。

 

そういう時、どう修正するか。どう切り替えるか。

どう耐えるか。どうモチベーションをキープするか。

自分自身の中で必死に戦っている。

これ、文章の時と同じです。

 

練習は、自分がイメージした、体の動かし方泳ぎ方を最後までイメージどおりにキープすること持続すること。それがとても大切だと思う。

そうやって、泳ぎが固まっていくんじゃないかと思う。

 

文章を書くことと、泳ぐことはときどき似ているな。私は、そう思う。

 

 

体液の中を泳いでいるごとくラストターンす石の体で   御倉直文

NO
年月日
名前
5795 2024.11.07 御倉直文 文章を書くことと、泳ぐこと。
5794 2024.11.06 御倉直文 コピーも短歌も、リズムがよいと心地よい。
5793 2024.11.05 御倉直文 コピーと短歌は似ているか?違うか?
5792 2024.11.04 御倉直文 短歌、はじめました。
5791 2024.11.01 長谷川智子 愚痴る力
  • 年  月から   年  月まで